

2.小雲取山
1,937m

(歩行時間/6時間30分)
2日目/雲取山荘→20分→大ダワ→30分→芋木ノドッケ下→30分→芋木ノドッケ→45分→白岩山→30分→白岩小屋30分→前白岩山→40分→お清平→30分→霧藻ヶ峰→15分→地蔵峠→30分→奥の院分岐→40分→登山口→20分→三峰ビジターセンタ→西武観光バス50分→秩父鉄道三峰口駅
(歩行時間/約6時間)
1日目/鴨沢から雲取山荘へ
鴨沢バス停の横から標識に従い、民家が並ぶ坂道を歩き出す。山道に入ると眼下には奥多摩湖、前方には丹波の山が見えてくる。小袖乗越まで約30分。緩やかな植林の中の道を登って駐車場になっている大きな広場に出る。マイカーはここまで入れるが、シーズンは林道まで車があふれている。
林道を進むと左に登山口があり、長い尾根の登りが始まる。山腹に付けられた登山道をひたすら登る。小袖山(1,050.1m)を巻くと水場がある。谷を挟んで赤指尾根と石尾根の稜線が見える。堂所は昔、バクチが行われていた場所だったといわれる。少し先に広い場所があるので腰を下ろせる。周囲はアセビと落葉樹の森だ。
岩交じりの急な登りとなり、七ッ石小屋への分岐を右に分ける。左下の沢の源流を巻くように続く水平な道は歩きやすい。気持ちよく登って行く。左斜面は切れ落ちているので足元に注意したい。ブナ坂までだらだらとした登りで意外に時間がかかる。
ブナ坂十字路は、七ッ石山からの石尾根の登山道、唐松谷林道(2017年7月現在、崩落のため通行止め)が合流する。これから石尾根の防火帯の広い道が延びている。
周囲にはカラマツ林と、マルバダケブキが目立ち、西側が開けて明るい。視界が大きく広がり眺望がよい。左前方には、三条ダルミから三ッ山、飛龍山へ続く奥秩父の山並み、西方に大菩薩連嶺と、その奥に南アルプスのパノラマが眺望できる。
足元の登山道に目をやると、きれいに石が並んでいる。東京都のレンジャーと関係者が登山道の広がりから植生を守るため、石積みをしている。大事にしたい。石積みは毎年6月頃に行われている。
五十人平のヘリポートまで来ると奥多摩小屋はすぐそこだ。水場やトイレがあり、シーズン中は数多くのテントが張られて賑わう。あとは小雲取山に向かうひと登りが待っている。正面の急坂を登ると展望のよいヨモギの頭(1,813m)に立つが、右下の笹の中にある巻道を行ってもよい。小雲取山へは最後のきつい登りである。ジグザグに登る道は、だいぶ疲れも出てくる頃なので、ゆっくりと登りたい。
富田新道からの道を合わせると、小雲取山の山頂は背後の笹の中にあり、小さな手製の杭に山名が書かれている。目の前には避難小屋が見えている。
避難小屋から少し登ったところが雲取小屋の山頂だ。一等三角点と明治時代に設置された「原三角測點」があり、他に補助点や国土地理院による説明板がある。
雲取山からの眺望は素晴らしく、山頂にはいつも人が多い。南面の富士山もさることながら、西面に一望できる南アルプスの山並みの景観には見入ってしまう。右端の甲斐駒から仙丈ヶ岳、北岳、さらに南へ塩見岳から悪沢岳、赤石岳と延びる連なりには圧倒される。特に朝日や夕日に染まる光景に出合う機会があればラッキーだ。南方向には奥多摩や丹沢の山々が眺められ、夜間には東京都心の灯も見える。
山頂からは北に向かって苔むした原生林の急坂になり、今まで登ってきた開放的な道とは一変する。山荘の手前には小屋の創設者富田治三郎と奥秩父開拓者の田部重治のレリーフがある。階段を下ると山荘の前に立つ。
2日目/大ダワと芋木ノドッケ
山荘の前からは大きな芋木ノドッケと、その背後には長沢背稜が連なって見える。北に下り、テントサイトや旧雲取ヒュッテを過ぎると大ダワに向かっての登りとなる。尾根上を緩やかに登る男坂と巻道の女坂があるが、どちらも大差はなく大ダワへ達する。このあたりは大きな倒木が目立ち、日原へ下る大ダワ林道は崩落のため通行止め(廃道)となっている。三峯神社への標識を見て急坂を登り出すとルートは左へ尾根を巻く。次の分岐で右上へと尾根に登り出すと芋木ノドッケへ向かうことになるが、通常は先の巻道を行く。
巻道は、ツガの原生林で高山植物が見られる。木製の急階段やハシゴ、そして切れた箇所もあって注意がいる。尾根上のルートに戻り白岩山に向う。山頂には大きな標識と三角点、テーブル、ベンチがある。白岩の名称は石灰岩のことを指している。
ここから白岩小屋に向かっては急下降だ。ジグザグ坂を下ると現在は使用されていない小屋の前に出る。ベンチと簡易トイレがあるので休憩できる。小屋の裏側からは、天気がよいと奥秩父の和名倉山と両神山が望める。
白岩小屋から前白岩山へ。奥秩父の山々がよく見える。少しずつ標高を落としながら、肩を過ぎると急坂の下りが連続する。鎖、ロープや木の階段、岩場も現れて緊張するところだ。
ダケカンバ、ブナにトウヒも交じり、足元には色々な種類のコケも観察される。どんどん下ると「お清平」だ。大血川への下山路にもなっている場所で、静かな樹林帯だ。
お清平からは登り返しとなり、緩やかになった最後の山道が続き、いきなり霧藻ヶ峰の休憩舎の前に出る。名前の由来となるサルオガセはなくなった。春はチチブドウダンが美しい。狭い場所ながらベンチやテーブルもあり、小屋の背後にはトイレもあって休んでいくのにはよい場所だ。階段を降りると、秩父宮殿下と妃殿下のレリーフが岩壁に埋め込まれている。その先にアセビに囲まれた三等三角点がある。ここから三峰口へは本格的な長い下りとなる。地蔵峠の小さな地蔵と標識を見て、北西へ延びる長い尾根をひたすら歩く。二岐檜、炭焼平、妙法ヶ岳分岐の鳥居などを通過して樹林の中を下る。三峯神社までの距離があとわずかになると、大きな鳥居がある登山口に出る。林道に出ると10分余りでビジターセンターに到着。大駐車場のすぐ前が三峯神社のバス停だ。
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平29情複、第719号)












