第2期中級登山教室 6月実習「クライミング実習 そのA」報告


飯能モモンガを背景に・・


   日時  2021年6月20日(日)晴
   目的  クライミング&テント張り実習
   参加者 11名 / 講師:宮崎紘一(山行リーダー)、中村(正)、小川
     受講生:広瀬、渡辺、中村(敦)、石川、山内、長岡、松島、小澤
   記録  文/石川さとみ、写真/石川さとみ 小澤知信 


 度重なる緊急事態宣言のため、なかなか本来の活動ができない中級登山教室。
 本来であれば、この週末は八ヶ岳を意気揚々と歩いていたはず。コロナ禍で宿泊人数を減らしている山荘を奇跡的に確保でき、やっと宿泊で山行に行けると心待ちにしていたが、またもや宣言延長で、泣く泣く山荘の予約を手放した。
 それでも諦めない宮崎講師。本来の活動ができるときに備え今出来ることを、と計画してくださり、岩稜歩行に備えたクライミング実習に加え、テント張り実習、お昼に汁物をつくり、調理器具の確認も行った。中級メンバーがモモンガを訪れるのは昨年の10月に続いて二度目。なんと前回もコロナの影響で八ヶ岳縦走を諦めて臨んだ実習だった。 そして今回は、特別講師に、全日本マスターズクライミング選手権三位の実績をもち、上高地にある山研の設計者のお一人でもある、小川武会員にも参加いただき、貴重なご指導や実演をしていただいた。
 さて、午前は、ロープワークの振り返り。エイトノットやクローブヒッチ(インクノット)、ムンターヒッチなどを基本の復習。講師の方々にチェックしていただきながら、前回の記憶を取り戻した。 ほどなくお昼の時間となり、バーナーと鍋を準備。鍋に豚汁の具と水を入れてお味噌を溶く簡単調理だったが、「こっちの鍋は何袋いれた?」「味噌はこれで足りる?」とワイワイとお鍋を囲んで作業を進めた。一年以上活動してきたメンバーで初めて作った豚汁を美味しく味わっていただいた。おかわりできるほど出来上がったので、最後は鍋とおたまを持って配り歩いた。実際の山行では、食事が余らないように、一人分の量を意識して計画をたてていくことも大事と学ぶ。講師の方々が「お肉が入っていて美味しかったよ。」と温かい優しいお言葉をかけてくださった。

お昼の豚汁作りでワイワイと

ノット(結び)の作り方を再確認


 午後は、テント張り練習とクライミング実習を行った。 6人用テントを、手順に沿って組み立てていく。
張り終えたテントの中に入って、ここに6人がザックとともに入ることを想像したら、すごく狭い。テントで快適に生活するためには、荷造りや片付けなど、もっと工夫が必要だと感じた。 クライミング実習では、中村講師と小川講師にコツを教わりながら、ウォールを登っては、ロアーダウンで降りることを繰り返した。体重移動や足の使い方に慣れず、すぐに手が疲れて途中で降りてしまった私に、「そんなんじゃ、連れていけないなあ」と中村講師のお言葉が。内心焦って、次は真剣にウォールに向き合い、てっぺんまでクリアした。
 別のオーバーハングした壁は難しく、何人か挑戦したが、上まで行くことができなかった。
 その壁で、最後に小川講師の実演を見ることができた。するすると登っていく様子はまるで歩いているように重力を感じさせず、全員圧倒されて魅入ってしまい、終わった後は、思わず全員からため息と拍手があがっていた。
 内容盛りだくさんの一日だった。今回初めて、山行で使用する6人テントや大鍋で実習を行い、気付きや課題を得ることもできた。 この実習を、次は山で活かしたい。次こそはテントと鍋と食料を大きなザックに詰めて、出発させてください。


小川講師の実演に感嘆する





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