第2期中級登山教室 3月実習「赤城山(黒檜山)山行」報告


駒ヶ岳山頂にて


   日時  2021年3月20日(土)晴
   目的  凍結、積雪時の歩行及びルートファインディング
   行程  8:45前橋駅=(バス)=9:51あかぎ広場前着→10:18おのこ駐車場出発→
         10:36黒檜山登山口→猫岩→12:55黒檜山→大ダルミ→14:26駒ヶ岳→大洞
         →15:41おのこ駐車場(解散
   参加者 8名(受講生6名、講師2名)
     リーダー:宮崎紘一
     講師:中村(正)
     受講生:小澤、中村(敦)、渡辺、山内、石川、長岡
   記録  文・写真/長岡誠治


 第2期中級登山教室も緊急事態宣言解除に合わせて再始動。日帰り山行で早朝出発だったが、久々の皆との山行で心も踊る。天気予報も、「不安定だが晴れるかもしれない」という淡い期待を抱かせる。
が、電車とバスに長時間揺られ赤城山おのこ駐車場に着いてみれば、白いモヤモヤ。小雨交じりの霧の世界が待っていた。

凍結箇所とゆるんだ雪の連続

山の姿は全く見えず


 10時18分、黒檜山登山口へ出発。 久しぶりの山行なだけに、ちょっとがっかりな気分ではあるが、そこは登山教室。こういうことも大切な学びと経験だと思い直して、いざ登山開始。しばし、車道を歩き、10時33分、黒檜山登山口(標高1362m)から入山開始。
 赤城山(黒檜山)は、恐らく多くの方が知る親しみある山ではあるが、その登山ルートは石の多い急登である。しかも、今回は小雨交じりの霧で濡れている。気を抜くと滑る箇所が多いため、とにかく慎重に、時には手も使って登る。
 序盤での学びとして「笹を活用する」というものがあった。束にしてしっかりつかむと、かなり安定的な手がかりとなる。また、笹を掴むにあたって、グローブも大切だと再確認。濡れても大丈夫なグローブは必ず携帯しようとメモに追加。この学びだけでも、来た甲斐があったというもの。ソロでは絶対に学べないことだと感じた。

もちろん山頂もモヤモヤ

途中の祠、当然真っ白


 標高1550m付近から先は、アイスバーンと雪の連続。しかも岩と泥のミックス。間違いなく、今回は「歩行技術」の学習だと言い聞かせてチャレンジする。
 しばらくは、アイゼンなしで登山靴の底全体での摩擦(フリクション)をしっかりと意識しながら、歩く訓練。「普段の山行では今回の様な歩き方を意識していなかった」と反省もした。実際、自分自身は、滑るのが怖くてへっぴり腰になること数回。とにかく難しいし情けない。
 標高1720m付近、山頂に近づいてきた辺りで、雪の量も増え、急斜面を直登するような箇所も出てきたため、アイゼン装着。積雪時のアイゼンの有用性を、改めて強く感じる。アイゼン、スパッツ、ストック、普段から装着の練習をしておくべし。
 もう一つの学びとして「ザックを滑らせて落とさないように、ショルダーベルト側を下にして、穴を掘っておいたり、ピッケルを使って保持したりする」があった。急斜面の雪面に気楽に置くと、あっという間に奈落の底にザックが落ちる、そうなったら命に関わる・・とのこと。



美しき白い空

 もしかして、山頂付近だけ晴れたりして・・と、かすかに楽しみにしていた山頂も、やっぱり真っ白な景色。講師、受講生、皆で揃って「白くてきれいだ」と負け惜しみを連呼して溜飲を下げる。当然ながら、風が吹く箇所は寒く、風を避けた場所で昼食休憩。
 休憩後は、晴れていれば絶景であろう駒ケ岳への稜線を歩く。ここでも、上りの際と同じく、足元への意識を忘れずに歩行する。ここからは、急な下山路を慎重に歩くことになるが、中級登山教室の受講生もすっかり慣れて上達している様子で、難なく良いペースで下山。
 久々の中級登山教室の山行であったが、想定していたよりも順調にトラブルなく終了した。



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