第1期中級登山教室 11月山行「八ヶ岳・権現岳」報告


権現岳山頂にて


   日時   2019年11月16〜17日(土・日)
   集合   JR小淵沢駅 9時10分
   山行形態 テント泊山行
   天候   16日晴れ一時霧 17日晴れ
   行程
     1日目
     9:15小淵沢駅発(タクシー)→9:30観音平9:45→11:00雲海展望台→12:05押手川(昼食)
     12:35→14:25青年小屋着。テント設営
     2日目
     5:00起床。朝食。テント撤収  7:30小屋発→9:30権現岳9:55→10:50三つ頭(昼食)
     11:25→14:15天の河原→14:25天女山駐車場15:15→小淵沢駅
   参加者 8名(受講生7名、講師1名)
    講師:宮崎紘一
    受講生:企画:植草由利、村岡庸こ  記録:中原三佐代
         安全:清水茂美  装備:西山さより  食料:斎藤理恵子、富永真由美
   記録  文/中原三佐代  写真/各自持ち寄り


10/12〜14に予定されていた飯豊山山行が台風で中止となった。10/28の準備会で、宮崎講師から11/16〜17に補習山行をしようと提案があり、今回の実施となった。山の選定から実施まで20日あまり。6つの山が候補にあがり、6人がそれぞれ担当し、調査報告(特に台風の影響・テント場の状況等)を宮崎講師に提出。八ヶ岳権現岳に決定と連絡を受けたのは11/7であった。1週間あまりで企画・食料・装備・気象の役割をこなし出発となったが、今までの経験があっての今回の手際よさだと、成長を感じた。
参加の受講生は、女性ばかり7人。テント2張りと食料を分担し、加えて水3Lを担ぐ。〈重い荷を担いで歩く〉という今回の山行目的に耐えられるか、大きな不安を抱えての出発となった。




1日目
 小淵沢駅(気温14℃)からタクシーで観音平(標高1560M)へ。身支度を整えて出発。風が冷たい。ザックが大きく、後方を歩いていると、皆の頭が見えない。
「重い、重い」と言いながら一歩一歩進む。落葉したカラマツの隙間から見える青空に元気をもらえる。30分で150Mほど登り衣服調整。雲海展望台(気温11℃)で休憩。富士山方面の展望を楽しむ。荷を下ろせるのは嬉しいが、背負うのが大変。2000M越えたあたりから登山道は雪。凍ってる箇所は、荷物が重いので、滑りそうで怖い。押手川で昼休憩。昼食をとってる間に手が凍えるほど冷たくなった。標高をあげるにしたがって、ガスがかかり、風も強い。14:25青年小屋(標高2400M)到着。強風でテント設営にも苦労し、体がすっかり冷えきった。ひとつでも多くの山へ登りたがりの私達だが、「編笠山へ行こう」とは誰も口にしなかった。白菜と豚肉のミルフィーユ煮を食し、体か温まる。
一晩中、強風が吹き荒れ、テントごと飛んでしまいそうだった。




2日目
 5:00起床(気温−8℃)朝になっても風はおさまらず、ゆったりと朝食をとる。「このまま下山するのだろう」と思っていた。風の様子をうかがっていた宮崎講師から「権現岳へ向けて出発する」と言われ慌てた。テント撤収も風の為思い通りいかず大変だった。堅く射し込んだペグが抜けず、細ビキで抜く方法を教わった。7:30小屋発。富士山が綺麗に見えている。風もおさまってきている。昨日よりザックが軽くなり、心も軽くなる。なだらかに登り、1時間ほど歩いた所で(標高2570M)休憩をとる。
眼下にカラマツの黄葉が綺麗に見えている。美しい樹氷を見て、ハイマツ帯を越えてノロシ場に来ると、西ギボシの岩壁が迫ってくる。鎖の連続、雪道を慎重に歩いた。権現小屋が見えてからの雪のついてる下りが一番怖かった。


 権現岳(標高2715M)山頂は狭いが、360度の展望は圧巻であった。
赤岳・阿弥陀岳が並び立つ景色は素晴らしかった。急な下りをダケカンバ林まで下り、三つ頭へ登り返す。ここから見る権現岳は、先ほどとは姿を変え素晴らしい。昼食をとり、ゆっくり休み景色を堪能した。天女山駐車場へ向けての下りは、ずっと富士山を正面に見ながらだが、砂礫の道で、富士山ばかり見ていられない。前三つ頭を過ぎ、長くて急な笹原の道を下る。足が疲れてきて、飽きてきた頃に傾斜が緩やかになり天の河原に着く。そこからもう一息で駐車場に到着した。

今までで最高の重さのザックを担ぎ、歩けた事。
強風の中、女性ばかりで(宮崎講師のもと)テントを張れた事。
南、中央、北アルプスまで、展望楽しめた事。
富士山が一日中一緒だった事。
凍ってる箇所、アイゼンなしで歩けた事。
天女山駐車場から小淵沢駅までの車窓で、紅葉が楽しめた事。
またひとつ、中級教室で経験積めました。
お忙しい中、お時間とってくれた宮崎講師に感謝です。
共有できた仲間達との出会いに改めて感謝です。




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