第7期初級登山教室 登山実習「上高地・山研宿泊・岳沢登山」


上高地・岳沢

岳沢ヒュッテのテラスにて


   日時  2019年5月18-19日(土・日) 天気:18日晴れ、19日快晴
   行程  <18日>
         立川6:55=12:05上高地12:15→12:30山岳研究所(昼食)13:30→14:45明神
         14:55→16:15山研(泊)
         <19日>
         山研6:55→10:35岳沢小屋(昼食)11:15→13:40岳沢登山口→13:50山研→
         上高地15:45=20:30立川
   参加者 39名(受講生27名、スタッフ12名)
    〔1班〕長田晴人、上市博子、茅野修一、菅野玲子、高橋恭治、原田義一、村上京子、
      矢野真由美、 班L小河今朝美、班SL広瀬雅則、講師宮崎紘一、SP小澤知信
    〔2班〕暁誠志、上田瑠美子、川合薫、小林美喜、菅野浅代、菅野尤人、富山猛、長岡誠治、
      元木尚子、山本曜子、 班L中原三佐代、班SL小山幸勇、山行L河野悠二、SP竹中彰
    〔3班〕小泉明夫、高岡洋子、中尾理絵、中村美春、西岡茂子、馬場俊彦、日向明人、
      藤本浩文、皆川直美、 班L土井充 、班SL中村敦子、SP山本憲一、SP中村美奈子
   記録  文/河野悠二  写真/河野悠二、山本憲一


― 18日(土) ―
 第7期初級登山教室としては初めての宿泊山行である。山研宿泊人数ギリギリの39名で、食堂の椅子、寝具の数で何回か管理人とやり取りをする。スタッフの寝袋持参などで何とかなりそうである。受講生も初めての宿泊山行で期待と不安があるようで問合せが多かった。山研開所で訪れた人の情報で今年は雪が多く、登山道にも残っているので軽アイゼンを持参させた。今回から山行記録を取って提出を宿題にした。
貸切バスで、ほぼ定刻通りに立川を出発する。途中たいした渋滞もなく、スーパーで予約の食材などを調達し順調に上高地に入る。やはり雪はいつもより多そうだ。購入した食材などを受講生にも分担していただき山研に向かう。


穂岳奥宮標識の前で

ミニ水力発電所を見学


ニリンソウの群落

キビタキ


 梓川沿いの歩道に出ると穂高連峰が望め一斉に歓声が上がる。山研に入って昼食とする。炊事や食堂の配置、寝具の移動などでスタッフ6名を残し、明神までの散策に出る。種々の花などが見られるものの、今年は花が少ないようだ。明神で枝に止まったキビタキが人前でも逃げずにカメラの放列となる。その先ではニリンソウの大群落にホットする。これで受講生も満足と思われた。明神橋を渡り梓川右岸を行く。途中スタッフ3名が上がってきて合流する。ここでも沢の中のイワナや直ぐ近くでのウグイスの鳴き声、姿に感動する。

岳沢湿原での集合写真

岳沢湿原を眺める


食堂で乾杯

なかなかお目にかかれないウグイス発見


 山研に戻り食堂に入ると、豪華な食卓にまたも感動である。女性スタッフの奮闘に感謝である。受講生との懇親を兼ねて夕食がスタートした。食卓は班単位のブロックにうまく分けられた。今回から班メンバーが新しくなったので、コミュニケーションの場として良かった。食事とアルコールと歓談で大いに盛り上がる。食事の片づけも皆で協同作業である。それぞれ心地よい眠りに入った。


― 19日(日) ―
 早々と朝食の準備をする女性スタッフが起きだした。朝焼けを見に早朝に山研から河童橋まで出てみる。やはり朝の空気は冷たく気持ちが凛とする。朝焼けはなかったが今日の天気は良く、穂高連峰が望まれる。山研に戻り朝食後、後片付けと掃除、荷物の整理などをして、山研前に集合し出発する。


展望地の大パノラマ

朝の河童橋にて


 治山道路の登山口で衣服調整などして登山道に入る。やはり風穴手前辺りから雪が現れ、一部凍結している。慎重に通過をして高度を稼ぐ。途中登山道脇のガラ場まで来ると一気に展望が開ける。紺碧の空に高峰が冴え、この上ない展望である。乗鞍岳、霞沢岳方面の展望も素晴らしい。


名残惜しんで下山

雪がたっぷり残った岳沢


 更に高度を稼いで雪渓に入って、軽アイゼンを着用する。少し雪が柔らかくなり始めている。受講生にとって初めてのアイゼン歩行となる。歩行などを重点的にアドバイスする。岳沢小屋では、360°の展望を楽しんでの昼食となる。集合写真などを撮り、名残惜しいが下山を開始する。雪渓部分および一部岩が露出した登山道をアイゼン着用で歩行してもらった。途中でアイゼンを外す。登りで凍結していた部分も、溶けて大分歩きやすくなった。治山道路に出てホットする。


穂高をバックに3班

乗鞍岳をバックに3班


 山研に戻り、着替えなどを持って西糸屋の日帰り入浴を利用した。再び、山研に戻りパッキングをして、山研を辞して、上高地バスターミナルで貸切バスに乗車した。これで、しばらく穂高ともお別れである。明神での散策でめずらしく猿に会わなかったが、大正池手前の車道脇で数匹の猿に出会った。帰りの道路も大した渋滞に会わず、無事立川に戻った。好天に恵まれ日本アルプスの穂高連峰に触れられたことは、受講生の山登りに大いに影響を与えたことだろう。



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