第6期初心者登山教室 登山実習「大岳山」


大岳山

大岳山山頂にて


   日時  2017年8月19日(土)曇り
   行程  立川駅北口・多摩信金本店前広場7:20 ⇒(バス)⇒8:30御岳山ケーブルカー滝本駅
         8:45→8:52御岳山駅9:30→9:50御岳神社入口10:05→11:05芥場峠11:20→
         12:05大岳山荘(昼食)12:35→12:55大岳山山頂13:10→13:25大岳山荘13:30→
         14:25芥場峠14:40→15:50御岳山駅16:10→16:17滝本駅16:35⇒(バス)⇒
         18:05多摩信金本店前広場(解散)
   参加者 25名(受講生15名、スタッフ10名)
    〔1班〕佐伯享子、川島ひろ子、吉田博子、松田慎一郎、渡辺富子、
        L北原周子、SL石橋學、SP広瀬雅則
    〔2班〕 中山佳代、吉田勝、藤井尚子、大嶺和夫、福永路子、
        L小野勝昭、SL清水茂美、SP村岡庸こ、講師 宮崎紘一
    〔3班〕 高田眞澄、櫻井美奈子、高橋均、井嶋郷子、中島敦子
        L石井秀典、SP吉川三鈴、山行L長瀬秀史
   記録  文・写真/長瀬秀史


 いよいよ登山教室6期の実習のはじまりである。これまでの初心者登山教室は、4月〜6月に座学と実習をそれぞれ1ヵ月ごとに各1回づつ実施するカリキュラムで行ってきたが、今年からは4〜6月に5回の座学を、7月〜9月に実習を行うスタイルに変更された。当初43名の方から座学の申し込みがあり、5回の講習を行ってきたわけだが、実習の説明会を経て、最終的に実習に参加された方は当日15名ということになってしまった。徐々に人数は減ることはあるとは想定していたが、これほどまでとは正直驚いた。真夏に奥多摩三山を踏破することに若干の躊躇を覚えたものの、熱中症対策には万全を期して臨むことにした。当日体調不良により1名が参加を見合わせたものの、直前に受講料を振り込んで参加された方が1名いて、合計で受講者は15名であった。対してスタッフは14名である。梅雨明けして晴天が続くものと思っていたが、8月になって関東は連日雨にさらされ、梅雨に戻ってしまったのではないかというくらい、天候が不順な日が続いていた。一週間前の予報では19日は弱い雨とのことで、その予報は2日前でも変わらず中止の可能性もあるかとの懸念もあった。迎えて当日、雨は降っていないものの、どんよりとした空模様であり、降らないことを念じて集合場所に向かった。事前に連絡のあった体調不良1名を除き参加者は15名となった。ただ、集合時間に遅れてくる受講生が3名おり、連絡が取れずにやきもきしていたが、20分過ぎて全員が集まった。バスは道が空いていたこともあり、計画より50分早く滝本駅に到着した。ケーブルカー乗車後、御岳山駅前の広場でトイレ、体操、グループごとの確認・点検ののち、1班から出発した。


靴の履き方、紐の結び方を学ぶ

御岳平で準備体操


 御岳神社入口前で地図読みによる現在位置の確認を行い、長尾平でも同様な位置確認を班ごとに行った。前回経験しているものの、読み方に戸惑っている受講生もおり、スタッフからアドバイスをすることが今回もあった。途中の東屋で休憩後、芥場峠が近づくにつれガスが湧いてきて、大岳山荘までの杉並木の登山道は薄暗く、鎖場やはしごを通過する際は緊張する場面もあった。大岳山荘前の広場で昼食となったが、この空模様にも拘らず、親子連れや若者のグループなどが多くいて、さすがに大岳山の人気もうかがえたが、座る場所がなくて立って食べている人までいた。これまで、前回発生した体調不良や装備の不具合などはなく、山頂にかけての岩場の急斜面に対する注意点を確認して山頂に向け出発した。

緑の深い東屋で休憩

地図を開いて現在地の確認


 小さな狛犬がある神社の祠を横目にしばらく行くと、例年なら大渋滞が発生する狭い登山道が現れたが目立った混雑はなかった。登り切ってすぐに山頂に到着。初めての大岳山登頂に喜んでいる受講生もいたが、山頂周辺はガス・ガスのオンパレードでまったく何も見えない。登頂の喜びもつかの間であった。見えるとしたらの前提ながら、スタッフによる山座同定を受講生たちは熱心に聴いていた。時期を変えて天気の良い日に改めて登ろうと話している受講生もいた。標識前で記念撮影後、再び大岳山荘に向け出発。今度は岩場の急斜面での下りということで、スタッフから入念に下山に対する注意を受けていた。トイレタイムは必要ないとのことで大岳山荘を通過して、相変わらず薄暗い登山道を下る。ここでも岩場やはしごなどに注意して通過する。芥場峠付近で足の攣りが発生した受講生が出てしまい、手当をしてしばらく安静ののち、ゆっくりと歩き始めた。攣りの薬を持参して大岳山荘を出発するときに服用したとのことだが、再発防止のためにテーピングやストックによる足へのマッサージをアドバイスした。全体的にスムーズな足取りが功を奏したのか、御岳山駅に戻ってきたのは予定より30分早かった。


濡れた下りは危険、慎重に

本日のハイライト岩場の通過


 クールダウンと打ち合わせののち、ケーブルカーに乗車。迎えのバスに乗って帰路に付いた。山頂での展望もなく、薄暗い登山道の連続、ガスの影響によるいい意味での幻想的な山の雰囲気など、晴天の場合とまったくの逆の条件による第二回山行はこうして終了となった。気が付いた中で、足の運び方が静過重・静移動で、膝のクッションをうまく利用した理想的な歩きをする受講生がいたが、聞いて見ると今回初めての参加で、誰にも歩き方は教えたもらったことはないという。6期の中には、登山自体が初めてだという受講生もいれば、こういう受講生もいるわけで、受講生の特徴や経験度数に応じて、マンツーマンによる指導がますます重要だと再認識した山行であった。最後に、山行中は晴れ間も見えた時もあり雨には降られなくて幸運だと思っていたが、帰りのバスで立川に近づくにしたがって大雨となり、大雨警報が発令されていたことを知って、一層幸運であったことに感謝した。



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