第5期初級登山教室 登山実習「川苔山」


川苔山

川苔山山頂にて


   日時  2017年6月17日(土)
   行程  川乗橋バス停→細倉橋→百尋ノ滝→火打石谷→川苔山→舟井戸→大根ノ山ノ神
         →鳩ノ巣駅
   参加者 30名(受講生19名、スタッフ11名)
    〔1班〕浅香利恵、大澤則彰、大根菜津美、小澤知信、玉井明子、松尾悦子、森英昭、
        L山本憲一、SL佐久間マサエ、SP高砂寿一、SP広瀬雅則
    〔2班〕 小澤知信、梶原勇樹、白川梓、諏訪久美子、馬場久子、安田令、
        L武藤篤生、SL中村哲也、SP植草由利、SP斉藤理恵子
    〔3班〕 菊池美奈子、櫻井範子、竹内美生子、寺井成世、福井和枝、矢澤大史、山本知章
        L長瀬秀史、SL芦川昌子、山行L河野悠二
   記録  文/河野悠二  写真/長瀬秀史


[梅雨の晴れ間、奥多摩駅前は大混雑]
 今回の実習の川苔山のコースは歩行時間もやや長く体力も必要なコースである。また、途中に百尋の滝などもあり奥多摩有数の人気ルートである。梅雨の時期ながら晴天の予報もあり、奥多摩駅に着く電車はどれも超満員である。川乗橋・日原本面行きも次々増便が出るが、受講生2名が満員で定時のバスに乗車できなかった。川乗橋バス停で全員下車、林道入り口付近でミーティングと準備体操をしているとバスに乗車できなかった2名が臨時バスで遅れて到着、無事合流できた。


細倉橋で休憩

川乗林道を進む


 2班から順に出発し、川乗林道の舗装道路を進む。細倉橋で水分補給と衣服の調整を行った後に登山道に入る。沢沿いの道を進むと次々桟道が現れる。前の週に雨が降ったこともあり濡れていて滑りやすい。受講生は注意深く越えてゆく。徐々に桟道の歩行にも慣れ、周囲の景色を楽しむ余裕も出てくる。新緑に囲まれた渓流が非常に美しい。流れから取り残された水たまりではたくさんのオタマジャクシが踊っている。

[難所を一気に越える]
 百尋の滝に近づき沢沿いの道も終わりとなる。ハイカーが多いこともあり渋滞を起こさぬよう百尋の滝には寄らずに鉄階段の登りに進む。スタッフより事故の多発地点である旨の注意を受け、鉄階段と岩場、切れた登山道を慎重に進んでゆく。やがて狭い登山道も終わり途中で1回休憩をはさみ火打石谷まで進んで昼食をとる。

川風が涼しい

桟橋が続く


 火打石谷の先は急な登りである。昼食で十分休息をとった受講生は順調に高度を上げ、ほどなく尾根にたどり着く。周囲も明るくなり、間もなく頂上である。手前の分岐付近には大きなホオの花が咲いている。頂上は開けており展望がよく受講生の歓声が上がる。石尾根や長沢背稜方面の山座同定を試みたり記念写真を撮ったりし思い思いに楽しんだ後、下山を開始する。頂上直下の分岐をすぎると粘土質の急な下りである。梅雨の雨で非常に滑りやすい。ストックや木の根を上手に使いながらゆっくり慎重に降りてゆく。


長い杉林のトンネルを下山

山頂手前の急登


 舟井戸を下ると単調で変化が少なく陽もあまり入らない杉林となる。コアジサイの色の違いやトリアシショウマ、ザトウムシなどを観察しながら登山道を進む。途中休憩を2度取るが、そこでは休憩を取るタイミングや水分や栄養の補給のしかたの話をする。大根ノ山ノ神で最後の休憩を取る。川苔山方面本仁田山方面から他の登山者が続々おりてくる。祠で手を合わせ最後の下りへ進む。登山道も終わりとなり集落にでる。急勾配の舗装道路を進み鳩ノ巣駅に到着、長い山行も終わりとなる。
 梅雨の間で路面の状態も悪く蒸し暑い、あまりよいコンディションでないうえに今までで一番のロングコースである。そのロングコースをものともせず変化に富んだ登山を楽しんで歩くことのできた受講生たちにとって、今回の実習は大きな自信になったことだろう。今回寄ることのできなかった百尋の滝に次回は自分たちで行ってみようという声も聞かれた。次回の山行も楽しみである。



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