第5期初級登山教室 登山実習「笹尾根」


槇寄山

槇寄山山頂にて


   日時  2017年1月21日(土)
   行程  JR武蔵五日市駅=(バス)=9:50仲の平バス停10:45→国定忠治遠見碑11:55→
         12:45槇寄山(昼食)13:20→14:20数馬峠14:25→大羽根分岐14:45→15:05大羽根山
         15:25→15:55アイゼン外し・休憩16:05→16:30浅間尾根登山口バス停17:34
         =18:25JR武蔵五日市駅
   参加者 30名(受講生18名、スタッフ12名)
    〔1班〕大澤則彰、小澤知信、菊池美奈子、白川 梓、竹内美奈子、馬場久子、山本知章、
        L:岡 義雄、SL:山本憲一、講師:宮崎紘一、SP中原三佐代
    〔2班〕 大根菜津美、加藤美穂、櫻井範子、高間晃子、寺井成世、矢澤大史
        L:武藤篤生、SL:芦川昌子、山行L河野悠二、SP小河今朝美
    〔3班〕 浅香利恵、大澤早苗、梶原勇樹、諏訪久美子、安田 令
        L:長瀬秀史、SL:西村智磨子、SP竹中彰、SP中村哲也
   記録  文/岡 義雄  写真/長瀬秀史


 アイゼンを着けて歩く初めての山行。前日、東京の郊外では雪が降るかもしれないという予報で、雪景色を期待していたが、バスの車窓からは里には雪がなくちょっと不安になる。仲の平バス停でミーテイング、体操をすませ舗装された林道を〜20分。登山道に入るところで、民家の玄関に通ずる階段にはロープが張ってあって通行止め、並行してある凍りついたコンクリの5〜6mの急斜面を、アイゼンなしでストックを頼りに慎重に登る。ここが本日のコースの最大の難所! 靴底を斜面にフラットに摩擦面を広くして、机上で学んだことを実践する。全員滑らずに登り切る。


まだまだ雪は少ない

雪もまばらな枯葉の道を行く


 その後は、枯葉と雪まじりの比較的急な登山道を順調に進む。国定忠治遠見碑の近くで休憩。高度を〜300m稼いだせいか無風の空気が急に冷えてきた(マイナス1度)。この先は雪が凍り付いている可能性が強いので、アイゼンを装着する。前回の講習会で装着の練習を十分行ったお蔭で、皆迷うことなくスピーディにできた。積雪量も次第に多くなり、尾根近くの北斜面では〜20cmほどあり、アイゼンを信頼して、一歩一歩確実に、しかし楽しそうに、気がついたら槇寄山頂に着いていた。大山、丹沢連山、同志山塊、富士山、三つ峠、・・・を眺めながらのお弁当。登山の醍醐味を満喫する。

アイゼン歩行には最適

本格的な雪道となる


 ここから大羽根分岐までが、起伏の少ない笹尾根だ。比較的広葉樹の多いこの尾根道からは、枯れ枝を通して南面・北面の遠くの山々が目に入る。天気が良い時は、ここは「ルンルン街道」だ。立派な道標がある所で、地図を広げて現在地確認する。大羽根分岐から笹尾根に分かれを告げて大羽根山へのなだらかな下りとなる。大羽根山頂からの北面の眺めも抜群である。受講生たちが登った奥多摩三山をはじめ、その奥には石尾根が(鷹ノ巣山から東側)、槇寄山では逆光の景色だが、ここは太陽を背にした景色なのでコントラストがはっきりしていて素晴らしい。これまでに登った山、これから登る予定の山、登りたい山・・・がみんな見える。いつまでもここで眺めていたいが、バスの時間が気になる。急いで下れば間に合いそうだが、初めてのアイゼン歩行だし、下りで急いでアイゼンを引掛けて転んだりしたらせっかくの楽しい登山が一転してしまう。予定のバスを1台遅らせて展望を満喫し、安全第一でゆっくり下ることになった。


大岳山、御前山をバックに

大羽根山から展望を楽しむ


 途中急な雪の斜面を下りたところでアイゼンを外し、まもなくバス停に到着。随分のんびりしたのに、当初予定のバス時間より15分遅れで、日没40分前であった。下山後、次のバスまで1時間以上の待ち時間があったが、来月の登山の説明や、スタッフとの交流ができて有効に使えた。
 新しい山の楽しみ方を体験できた一日だったのではないだろうか。人生にもアイゼンのように、いばらの道を一歩一歩確実に歩を進めてくれる道具があったならばなあ・・・と夢見た受講生がいたのでは・・・。今日は条件が良すぎたので、雪山はこんなものかと思われても困るが、先が長いのでいろいろな条件での体験を積んで、もっともっと楽しみを増やしてほしいものだ。



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