第4期初級登山教室 登山実習「大菩薩嶺」


大菩薩嶺

大菩薩嶺にて


   日時  2016年7月23日(土)
   行程  JR甲斐大和8時10分=9時00分上日川峠バス停9時20分→9時43分福ちゃん荘
         9時51分→10時58分雷岩→11時13分大菩薩嶺11時20分→11時30分雷岩(昼食)
         12時00分→12時30分賽の河原(旧峠)→12時55分大菩薩峠13時10分→13時43分石丸峠
         13時48分→14時55分小屋平バス停
   参加者 30名(受講生19名、スタッフ11名)
    〔1班〕内藤誠之郎、丸山広幸、小林万里子、解良知子、斎藤眞子、関口順子
        L小野勝昭、SL濱野弘基、中村敦子、(講師)宮崎紘一
    〔2班〕 小池清次郎、国安薫、石川さとみ、山内ひとみ、布田三恵子、三ツ井祐子
        L長瀬秀史、SL山本憲一、八木佳苗、(講師)野口いづみ
    〔3班〕 青木義仁、松本武、内村直子、神戸真樹子、今野英美、人見茂子、吉岡礼子
        L北原周子、SL東敦子、清水茂美、(山行L)石井秀典
   記録  文:北原周子/写真:長瀬秀史


 夏休みに入って最初の土曜日、JR甲斐大和駅前は上日川峠行きバスを待つ人で混雑していた。登山教室参加者全員が集合して、予定どおりのバスで上日川峠に出発した。
 上日川峠の広場で、班ごとにミーティングを実施後、福ちゃん荘に向かう。福ちゃん荘で小休止後、カラマツやミズナラのある唐松尾根をゆっくりと登りはじめる。心配されたような暑さはなく各班とも余裕をもって歩いている。樹林帯が切れる辺りからは石がゴロゴロした道になり、周辺に草原が広がる。曇天で霧が深く、ここから大菩薩の特徴あるゆったりとしたカヤトの尾根が見られないのが残念だ。


雷岩に到着

樹林帯の急登


 明るくひらけた雷岩に到着した。最高地点の大菩薩嶺へは樹木に覆われた森の中の道を行く。ここの樹林は、もろい堆積岩と花崗岩が接触する部分で火山活動のため熱変性を受け、硬く侵食され難くなった地質に生えている。奥秩父らしくウラジロモミやコメツガなどの林床にコケや小さな咲き終わりの高山植物たちが見え、盛んにルリビタキの鳴き交わす声も聞こえる。
 展望はないが静かな山頂で記念写真を撮り、雷岩へ戻って昼食をとる。かろうじて雲間から大菩薩湖がみえる。どこからか人慣れしたキツネが姿を現した。

賽の河原への下り

大菩薩峠へ向かう


 標高2000mの神戸岩を通過し、旧大菩薩峠のある賽の河原まで下っていく。晴れていれば富士山から南アルプスまでの大展望、甲府盆地などが臨めるところだ。せめて強い陽射しと暑さがないのが幸いである。草原にはコウリンカやマルバダケブキの花が真っ盛りである。かつてはもっと多くの種類の花があったが、ここでもシカの食害が大きく影響している。無残に樹皮を剥がれたサラサドウダンのオレンジや黄色の木肌が痛々しい。


石丸峠付近の草原

大菩薩峠にて


 大菩薩峠で少し長い休憩を取り、峠の道標前で集合写真を撮る。大菩薩峠から熊沢山へは、樹林帯の中を進み、広い笹原の気持ちの良い石丸峠に出る。両峠は小菅や丹波から塩山への古い交易の道が通じている。小屋平に下りる途中、大菩薩湖が間近に見えてきたところでようやく富士山の右側が見え、思わず歓声が上がった。
 急な下りを慎重に歩き、小屋平バス停に着く。今回の登山教室はここで終了する。バスを待つ間に終了ミーティングを行ない、次回のリベンジに展望への期待を残して山を下りた。



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