第4期初級登山教室 登山実習「川苔山」


川苔山

川苔山山頂にて


   日時  2016年6月26日(日)
   行程  JR奥多摩駅前バス停8時35分(定期バス)⇒8時48分川乗橋バス停8時50分→
         9時40分細倉橋10時00分→10時50分川乗谷河原11時00分→11時30分百尋ノ滝
         上部悪場終了→12時10分火打石谷河原(昼食)12時40分→12時45分足毛岩分岐
         →13時35分川苔山東肩→13時40分川苔山山頂14時10分→16時55分大根ノ山ノ神
         17時05分→17時45分鳩ノ巣観光トイレ広場
   参加者 26名(受講生14名、スタッフ12名)
    〔1班〕内藤誠之郎、奥山陽子、関口順子、内村直子、
        L小野勝昭、SL濱野弘基、西村智磨子、中村敦子
    〔2班〕 三ツ井祐子、神戸真樹子、石川さとみ、指田久子、吉岡礼子
        L石井秀典、SL長瀬秀史、八木佳苗、富永真由美
    〔3班〕 丸山広幸、国安薫、布田三恵子、山内ひとみ、齋藤眞子
        L北原周子、SL東敦子、清水茂美、(講師)宮崎紘一
   記録  文:石井秀典/写真:長瀬秀史


 川苔山登山は、歩行時間が長いロングコースだ。受講生にとっては体力強化など登山経験がさらに積み重ねられる良い機会だ。6月の山行で天候が気になったが、昨日までの雨が止んで梅雨の中休みの日となった。
奥多摩駅前バス停は、晴れ間を狙ってきた多くの登山者で大混雑。臨時バスなどに分乗して川乗橋バス停で全員が集合。バス停周辺も登山者で賑わっており、混雑を避けて川乗林道をウォーミングアップを兼ねて歩き出す。約30分歩いて休憩し、ミーティングを実施。さらに舗装された林道を歩いて細倉橋に到着した。


川乗林道を歩き出す

川乗橋バス停にて


 細倉橋で登山準備を行う。これから百尋ノ滝までは沢沿いの道で桟橋が多く、スリップの危険があり、班リーダーが橋の渡り方を説明する。登山道に入るとすぐに長い桟橋が現れた。雨で濡れた桟橋は滑り易く受講生に緊張が走るが、スタッフの声掛けで一人づつストックでバランスを取りながらユックリ渡った。すぐに次の桟橋が現れる。短い桟橋なのでストックを使って慎重に渡る。いくつかの桟橋を渡るうちに橋の床板が乾いてスリップ危険がなくなり、緊張感から解放された。約13の桟橋を渡った後、川乗谷の河原に出て休憩をとる。

川苔山山頂到着

班リーダーから細かい指示がでる


 桟橋渡りは終ったが気を抜く暇もなく、百尋ノ滝への岩場の道、そして事故が多発する悪場への歩きが始まる。ストックは使用禁止で全てザックに仕舞う。濡れた岩場の道を三点支持で慎重に登る。樹木の間から百尋ノ滝が見える。百尋ノ滝へ下る道と合流するが、今回は百尋ノ滝へは寄らず、さらに岩場の道を慎重に登る。すぐに傾斜の緩い登山道となるが、谷側は急斜面が切れ落ちており、事故が多発する悪場である。気を緩めず足元に気を付けて歩き、鉄ハシゴを登り小さな岩場を通過すると悪場が終わった。ストックを取り出し、樹林帯の中の道をしばらく登って行くと火打石谷の河原に到着し、昼食時間とする。


山頂を踏んだ喜びを表現

やっとの思いで山頂到着


 昼食後、火打石谷を渡ると足毛岩ルートとの分岐である。左の尾根ルートを行く。登山道は、横ケ谷の沢に沿って樹林の中を登る。登るにつれて傾斜が強くなり約30分の頑張りで川苔山東肩に通じる尾根に着く。尾根の登りも急坂である。樹林の中の道を約25分登ると視界が開けて川苔山東肩の広場に到着した。川苔山山頂はすぐ目前であり、緩やかな尾根を登ると広場に道標が立つ山頂にやっと到着した。
 川苔山山頂は、西側方面が開けて富士山、三つ峠山、雲取山など奥多摩の山が眺望できるが、今日は山に霞がかかり僅かにシルエット状に見えるだけ。受講生は配布した山頂展望図と地図を見ながら熱心に山座同定を行う。大菩薩嶺がやっと確認ができて喜ぶ。そんな山の楽しさを知ってきた受講生を見て成長が感じられて嬉しい。


宮崎講師の講習が始まる

山頂にて語り合う


 山頂で集合写真を撮った後、下山を開始する。下山道は距離の長い樹林帯の中の道だ。山頂から往路を東肩へ下る。登り時には目に付かなかったマユミ、ノリウツギ、リョウブなどの花を観察する。東肩は登山道が4辻に交差し、鳩ノ巣方面の道標を確認して下る。舟井戸を通過し、樹林帯の中の歩き易い道を順調に進んでキブシの実が下がる休憩所で休む。やがて大ダワへの道と合流する。この辺りから石の多い歩き難い道となり、さらに長い石段のある道を下る。傾斜が緩んだところでトイレを兼ねた休憩をとる。野外のトイレなのでマナーを守って貰う。
樹林帯の中の道はさらに続き、眺望がない暗い登山道の歩きには心身ともに疲れが出てくる。東肩から約2時間半を過ぎたところで、やっと眼下に広い林道が見えてきた。林道に合流すると大根ノ山ノ神に到着。小さな祠の前広場で脚を投げ出して休憩を取る。
 終着地の鳩ノ巣までは、もう少し急坂を下らねばならない。歩き難いジグザグの登山道を下る。やがて民家が見えて熊野神社の道を見送り進むと棚沢集落となる。集落の中の鳩ノ巣観光トイレ広場に到着し、ロングコースの登山教室が終了した。


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