第4期初級登山教室 登山実習「扇山」


扇山山頂

扇山山頂にて


   日時  2016年3月20日(日)
   行程  JR猿橋駅バス停9:00(バス)⇒9:06百蔵山登山口バス停9:17→
         9:30バードゴルフ場前トイレ9:50→10:08西ルート合流地10:15→10:50展望地11:00
         →11:40百蔵山11:55→12:15急坂鞍部→12:45宮谷分岐13:15→14:30大久保山14:40
         →14:50扇山15:15→15:30鳥沢分岐→15:40犬目丸分岐15:45→16:03君恋温泉分岐
         →16:15犬目バス停16:25→16:30犬目宿直売所トイレ16:45(バス)⇒JR四方津駅
   参加者 21名(受講生13名、会員スタッフ8名)
    〔1班〕L北原周子、SL東敦子、指田久子、石川さとみ、吉野由美子、丸山広幸、
         サポーター山本憲一
    〔2班〕L小野勝昭、SL清水茂美、内藤誠之郎、内村直子、山内ひとみ、人見茂子、
         サポーター富永真由美
    〔3班〕L石井秀典、SL岡義雄、小池清次郎、弓家田典子、布田三恵子、齋藤眞子、吉岡礼子


 当初実施日が雨天のために翌日に順延しての実施である。前日の雨が止んで青空が見え始めた朝、JR中央線猿橋駅前バス停に集合した。バス停からは目前に、これから登る百蔵山とそれに連なる扇山が大きく居座って見える。9時発の定期バスに乗車し、百蔵山登山口バス停で下車。舗装道路を百蔵浄水場方面へ10分程歩き、バードゴルフ場のトイレ前広場で出発前ミーティングと準備体操を行う。林道を百蔵山西ルート合流地に向けて出発した。太陽の陽が差し込む登山日和であるが南の空には厚い雲がかかり、大きく広がるはずの秀麗富士山が全く見えない。今回山行の目玉であるのに残念だ。約20分で百蔵山西ルート合流地に到着。衣服調整の休憩を取る。


展望地で感激

百蔵山への登り


 西ルート合流地点から細い登山道に入る。今までとは状況が異なり暗い針葉樹林の中の道となる。登るに従い傾斜がきつくなるが、前方の林が切れて展望地に到着。南側一面が広がる絶好の展望地で、三つ峠山、鹿留山などの道志の山が一望できた。昨年11月に雨の中で登った高川山が近くに見えて懐かしさを感じる。ここでも秀麗富士は雲の中である。展望地からは傾斜が緩んで明るい落葉樹の道となり、葛野登山口からのルートが合流する。登山道は尾根道となり、赤松林の間から奥多摩の山並みが見える。明るく気持ちが良い道を暫らく行くと百蔵山の広い山頂に到着した。


大久保山へ向かう

百蔵山山頂にて


 山頂には数名の登山者が居たが、目玉の富士山が見えないためか直ぐに立ち去って行く。私達は昼食が遅くなることを考え軽食を摂る。集合写真を撮り、ここからの急坂難所を安全に下るための説明を行う。ストックは片手が自由に使えるシングルとし、膝は深く曲げて重心を低くして歩くこととして山頂を出発した。急坂は3段階に分けられ、上段の坂は道の状態が良いのでバランス良く歩くことを指示し、中段は傾斜が更に強くなり道の状態もザレて悪いので重心を低く足下に注意して慎重に下る。下段の坂は距離が短いので特に危険を感じずに下った。受講生は全員バランス良く歩いており、特に問題なく急坂下りの難所を通過した。急坂からは針葉樹林帯の中の緩い下りが更に続いて鞍部の宮谷分岐にやっと到着して昼食時間とした。


辛い登り後の笑顔(大久保山山頂にて)

急坂を越え大久保山もすぐ近く


 宮谷分岐は、猿橋方面への道を右に分けており、扇山へは直進して歩き出す。小さなアップダウンを繰り返し、いよいよ扇山への急登が始まった。ザレた登山道は、登るに従って傾斜が強くなり、一歩一歩ユックリ確実に歩く。途中、急傾斜の中で立ち休みをとり呼吸調整する。周囲は落葉樹で眺望が良く、百蔵山の山頂が目の高さに見えてきて大久保山の山頂に到着。辛い登りをやり遂げた達成感のある笑顔で休憩をとった。大久保山からは、なだらかな広い尾根道となり、山頂直下の急坂を登ると扇山山頂に到着。山頂は広い平地で秀麗富嶽6番山頂の看板が立てられているが、ここでも富士山の姿は見られない。東側の相模湖方面の展望が開けており先月登った陣馬山や笹尾根の山々の山座同定を行った。



ゆっくりと犬目宿へ下山

扇山山頂での山座同定


 集合写真を撮り、下山地の犬目宿に向かって出発した。急坂の登山道を下り鳥沢方面への分岐を過ぎると樹林帯に入る。次の分岐地犬目丸を左に見送ると登山道は細くなり歩き難い。次の分岐地は君恋温泉への看板に従って歩き、途中で君恋温泉への道を右の見送り暫らく行くと、舗装道路が見えて犬目宿に下山した。
 犬目宿入口のバス停広場で整理体操を行った後、集落中程にある犬目宿直売所に向かった。犬目宿は、葛飾北斎の富嶽三十六景「甲州犬目峠」に描かれた旧甲州街道の宿場町である。昭和45年の大火で当時の建物はほとんど消失したが、宿場町の雰囲気が感じられる集落である。犬目宿直売所は定刻が過ぎて閉店していたが、トイレを借りて休憩した。
予約していた臨時バスに直売所前で乗車し、JR四方津駅で下車。四方津駅前でミーティングを実施して扇山登山実習を終了した。
(記録文/石井秀典  写真/山本憲一・石井秀典)



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