第4期初級登山教室 登山実習「陣馬山」


陣馬山

陣馬山山頂にて


   日時  2016年2月21日(日)
   行程  JR高尾駅北口バス停8:12(バス)⇒8:33小仏バス停9:00→9:20登山道入口9:25
         →9:50小仏峠10:00→10:40景信山10:50→11:45堂所山分岐→11:55堂所山分岐先
         12:00→12:15明王峠(昼食)12:40→12:50底沢峠→13:20陣馬山13:45→14:40
         栃谷園地15:05→15:30陣馬登山口バス停15:49⇒15:56JR藤野駅前バス停
   参加者 26名(受講生15名、会員スタッフ11名)
    〔1班〕L北原周子、SL東敦子、小林万里子、神戸真樹子、関口順子、石川さとみ、
        三ツ井祐子、(サポーター)竹中彰、(山行L)石井秀典
    〔2班〕L小野勝昭、SL岡義雄、丸山広幸、奥山陽子、内村直子、山内ひとみ
        (サポーター)富永真由美
    〔3班〕L長瀬秀史、SL八木佳苗、小池清次郎、国安薫、布田三恵子、人見茂子、
        吉岡礼子、(サポーター)清水茂美、(講師)酒井省二


 実施予定日が荒天で、翌日に延期しての実施である。昨夜の風雨がようやく止んで、JR高尾駅北口に集合した。実施日変更で受講生の参加が15名に減った。バス乗り場には、私達と同様に荒天順延したと思われる登山者が溢れんばかりに集まった。8時12分発小仏行きバスに乗車し、8時33分小仏バス停に到着。雲が切れて青空が見え始め天候の回復が窺える。バス停広場でミーティングを行う。高尾山系特有の登山道のぬかるみを想定し、全員にスパッツを装着させた。そして山には雪がなくアイゼン歩行ができ得ないことを説明し、汗をかかない薄着服装で小仏峠に向けて出発した。
舗装道路を約20分歩くと登山道に入る。日陰の登山道は、例年凍結しているが今日は水溜りである。樹林帯の中のやや急坂の登山道を一気に登って小仏峠に着く。峠の樹林の間からは都心のビル群が眺められる。ここからは奥高尾縦走路を歩く。まずは景信山への登りであるが道がぬかるんで歩き難く、歩行速度が遅くなる。予定より時間を要して山頂茶屋のある景信山に到着した。関東平野が一望できる景色に受講生から歓声が出る。茶屋の南側には白い富士山の姿が霞んで見える。都心の風景や八王子城山などをユックリ眺望した後、再び奥高尾縦走路を歩き出す。


景信山山頂小屋にてくつろぐ

準備体操をしっかりと


 影信山山頂の下りは、いつもは雪が残る場所であるが、今回は雪解けのドロ道となっており、傾斜が急なのでスリップ転倒の危険も感じる。慎重に下って樹林帯の中の登山道に入り、やっとドロ道から解放された。気温が上かりスギ花粉が飛び始めたようで、参加者からクシャミをする人が出てきた。花粉症の人には辛い山行となったようだ。樹林帯の中の単調な縦走路が続き、何本かの巻き道は全て利用して進行時間を稼ぐ。底沢峠を通過し、小高い丘状の道を登ると小屋が見えて明王峠に到着。ここで予定どおり昼食時間とした。
明王峠は、南西側が開けて眺望が素晴らしい。正面の富士山は雲に霞んでいるが、真っ白い南アルプスの山並みが確認できた。小屋前のテーブルを囲み和気藹々で昼食を取る受講生の姿は、既に山仲間の意識ができているようだ。
昼食後、目標の陣馬山に向かって出発。奈良子峠を過ぎると尾根筋には落葉樹が多くなり、風景が明るくなって足取りも軽くなる。陣馬山へは何度かの小さな登りを繰り返し、和田峠への巻き道分岐を過ぎると山頂はすぐ近くである。この場所は例年ぬかるみが凄く歩くのに難渋する所だが、雪解けが早かったのか登山道は乾いており、難なく陣馬山山頂に到着した。
山頂の360度展望には受講生から歓声があがる。配付した展望図と地図によりスタッフと山座同定を行う。北側の奥多摩方面には雲があり一部の山は確認できないが、南西側には富士山が霞んでおり、丹沢、道志、中央線沿線の山々が良く眺望ができた。特に3月登山教室の扇山と百蔵山はしかと確認した。陣馬山はやはり人気の山であり、山頂は大勢のハイカーで賑わう。陣馬山のシンボル白馬の像前での写真撮影は順番待ちである。やっと全員が白馬の像前に並んで集合写真を撮る。


明王峠から南アルプスを遠望

明王峠で一休み


 名残は尽きないが、帰りのバス時刻のことも考えて下山を開始した。下山道は、栃谷尾根から陣馬登山口バス停への道である。山頂から往路を少し戻り、道標を確認して下山道に入る。最初は階段状の急坂で、足下が濡れて滑るので慎重に下る。長い裏高尾縦走路を歩いた足には少々辛い下りだが、全員バランス良く順調に歩く。登山道の傾斜が緩んでくると、眼下に栃谷の集落が見えてきた。山麓に広がる明るい里山で、集落の中の茶畑の道を歩いて行くとなぜか気持ちが和んでくる。舗装道路を少し下るとトイレがある栃谷園地に到着。順調に下山したので、園地では少し長めの休憩時間をとる。
今回、使用がなかったアイゼンをザックから出して貰う。先月の笹尾根登山教室で使用した際にアイゼンに不具合があり、その確認と対応策を説明した。今冬は雪が少なくアイゼンの使用機会も少なかったが、これからの山行で大いに活用するために丁寧に保管することを伝えた。スパッツを脱ぎ、登山靴の汚れを洗い落とし、そして整理体操を実施して、バス停に向かって出発した。陣馬温泉の看板を見て、広い舗装道路を約25分歩くと陣馬登山口バス停に到着。15時49分発の臨時バスに乗車してJR藤野駅前で下車。駅前の駐車場広場を借りて全体ミーティングを実施して、登山教室を終了した。
(記録文/石井秀典 写真/長瀬秀史)



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