第4期初級登山教室 登山実習「高川山」


川苔山

高川山山頂にて


   日時  2015年11月14日(土) 曇り
   行程  JR中央本線初狩駅9:12→9:40登山口広場(ミーティング)10:08→10:10沢ルート分岐
         →10:35男坂分岐10:45→11:15沢ルート合流点→11:30男坂合流点→11:37尾根平坦地
         11:45→12:00高川山山頂12:15→12:30松葉・古宿コース分岐先950m地点(昼食)
         13:00→松葉・古宿コース分岐→松葉・中谷コース分岐→14:00シラノサワコース分岐
         14:10→15:05浄泉寺(野外講座、ミーティング)15:40→15:50富士急行線禾生駅
   参加者 32名(受講生21名、会員スタッフ11名)
    〔1班〕L北原周子 SL八木佳苗 小林万里子 指田久子 千葉弥須子 吉野由美子
        石川さとみ 関口順子 講師宮崎絋一 SP中村敦子
    〔2班〕L小野勝昭 SL濱野弘基 丸山広幸 奥山陽子 内村直子 山内ひとみ 三ツ井祐子
        今野英美 解良知子 山行リーダー石井秀典
    〔3班〕L小松原勝久 SL竹中彰 青木義仁 三木玲伊子 国安薫 齋藤眞子 人見茂子
        布田三恵子 吉岡礼子 弓家田典子 講師酒井省二 SP富永真由美


 高川山は標高976m、山梨百名山、秀麗富嶽十二景に選定されている人気の山だ。しかし、今回の山行も9月の高水三山、10月の棒ノ折山に続いて3回連続の雨天の中での実習となった。晴天であれば山頂からは富士山をはじめ360度の展望を楽しみ、1/25000地形図に記されていない登山道を宮崎講師のもとで確かめて地図読みの実習を行う予定であったが実施不能となった。 雨天のためにひと気のない初狩駅で各々雨具を装着し、班ミーティングを行い出発した。 道標に従って中央本線のガードをくぐり、自徳寺を通過して林道を行くと簡易トイレがある登山口広場に到着。ここで全体ミーティングと準備体操を行う。相変わらず小雨が降り続く中を高川山に向かって歩き出す


雨の中での出発前ミーティンク

雨の高川山登山口にて


 林道を行く沢ルートを右に分けて、植林地の中の細い登山道を男坂女坂コースに向かって登る。隣接する採石場のブルドーザーなどの音が雨の中でも騒がしい。急坂を男坂女坂コース分岐まで登り上げてひと息入れる。最も速く山頂に登りつける男坂を左に分けて、傾斜の緩い女坂を行く。急斜面の植林地をトラバース気味に登っていくと、植林の途切れた場所からダンコウバイやカラマツの黄葉が美しい。右前方に小山が見えてきたので高川山かどうかを受講生に尋ねてみると、「違うと思う」と答えが返ってきてひと安心(答えは羽根子山)方角や進むルートを想定し、地形や周りの様子を観察しながら歩くことが大切だ。 登山口で分かれた沢ルートが合流し、大きな崩壊地の淵を登っていくとヘアピンカーブの道標板が地面に落ちて、うっかり直進して羽根子山に向かってしまいそうになる。登山道の状況を広い視野で見ながら歩くことが必要だ。再び大きくえぐられた崩壊地に出合い、一人づつ慎重に通過すると、ほどなく男坂との合流地点に到着。このルートは地図読みに適しているがゆっくり地図を広げて確認することができないのが残念だ。


落葉中の山頂直下を下る

高川山への登り


 急登が終わり尾根の平坦地で休憩をとった後、一気に高川山山頂に向かうと12時を知らせる音が聞こえて頂上に到着した。全く展望はないが、我々メンバーだけで山頂を独り占めである。360度の展望を期待していたので残念であり、山頂に立てられた富士山の写真を眺める。集合写真を撮影した後、下山を開始し昼食場所へと移動した。 山頂から急坂を下り、松葉・古宿コース分岐から少し登り返した平らな場所で昼食をとる。 3度目の雨の中の昼食であり、慣れたもので立ったまま平気で食事をしている。この真下を通るリニアモーターカー実験線の「ゴー」という音や、富士急行線のどこか懐かしい感じの音が聞こえる。 下山は、古宿コースの急坂を下る。落葉に木の根や石ころが隠れ、更に濡れ落ち葉の滑りやすい道をストックや登山道に張られたロープを使って慎重に下る。神経を費やす下りが続くが、受講生はこれまでの積み重ねで膝を上手く使いバランスよく歩くことを習得している。


禾生駅近くの神社車庫内で地図読み講座

林道に下山、ホット一息


 約1時間弱の下りで石がゴロゴロした沢を渡ると平らな道となる。緊張をほぐすためにリュックサックを下ろしてストレッチ体操を行う。シラノサワコース分岐を通過すると広い林道歩きとなり、余裕が出てきてツリーウォッチングをしながら歩き、カキの実がたくさん成る大棚集落ののどかな秋の山里風景を楽しむ。 下山駅禾生駅手前の川茂集落にある浄泉寺の屋根のある広い駐車場を借用し、休憩とミーティングを行う。やっと雨宿りができて安心して休憩をとる。ミーティングは宮崎講師の地図読み資料の説明と石井リーダーの雪山登山教室のアイゼンの説明を受ける。禾生駅では終了ミーティング実施場所がないので、ここで登山教室を終了することとした。
(記録文/北原周子 写真/石井秀典)



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