第4期初級登山教室 登山実習「八子ケ峰」


八子ケ峰

八子ケ峰ヒュッテ・アルビレオ前で


   日時  2015年8月22日(土)
   行程  立川7:15(貸切バス)→10:15プール平駐車場10:52→11:20新湯温泉11:25→
         11:40八ヶ岳山麓スーパートレイル道標→13:05東急トレッキングコース合流点13:15→
         13:32女神茶屋分岐→13:40ヒュッテ・アルビレオ(昼食)14:15→14:20東峰→
         14:58八子ヶ峰15:08→15:20笹原入口15:25→16:17八子ヶ峰公園6:40(貸切バス)→20:20立川
   参加者 32名(受講生20名、スタッフ12名)
     〔1班〕L.北原周子 SL.竹中彰 内藤誠之郎 指田久子 小林万里子 神戸真樹子 福田澄子
         平沢直子 国安薫 布田三恵子 人見茂子 斎藤眞子 SP. 八木佳苗 清水茂美
         中村美奈子 山行L石井秀典
     〔2班〕L.長瀬秀史 SL.濱野弘基 青木義仁 丸山広幸 奥山陽子 内村直子 山内ひとみ
         弓家田典子 三ツ井祐子 今野英美 解良知子 三木玲伊子 SP. 山本憲一
         富永真由美 中村敦子 講師.宮崎絋一


 第4期初級登山教室の初回実習は、初心者登山教室で馴染んだ奥多摩の山々を離れて、北八ヶ岳と車山の間に位置するなだらかな山容の「八子ヶ峰」に遠出した。
標高1330mプール平から出発し、美しい沢沿いの道を歩く。少し蒸して虫も気になるが、苔むした渓流の景色に感動する。秋の花がいくつも咲いていた。


さあ出発

出発前に全員集合


 親湯温泉からは、カラマツや広葉樹林の中の気持ちの良い登山道を登って行く。夏の終わりを告げる花フシグロセンノウのオレンジ色や、真っ赤なタマゴタケに歓声が上がる。
傾斜がきつくなり、岩場が出てくると右手前方に蓼科山が見え始める。台風の影響のようで頂上が雲に隠れている。東急トレッキングコースとの合流点で、宮崎講師と一緒に地図を確認する。出発前に軽食をとってきたが、時間的にもお腹もすいてきて少しへばってきた。荷物を下ろして背中や肩をストレッチし、各自行動食を口にする。ここまでは標高差約500mの登りであったが、なかなか手強い様子であった。


そろそろ稜線かな

沢沿いの道も結構険しい


 傾斜が緩くなり草原に飛び出す。タチフウロ、ウツボグサ、トリカブト、などの花を鑑賞しながら歩く。さわやかな風、トンボも沢山飛んでいて季節の移り変わりを実感する。
右側には北八ヶ岳の山麓が広がりロープウェイの駅や赤く小さな乗物が、また、左手前方には八子ヶ峰ヒュッテの三角屋根も見えてきた。女神茶屋への分岐で石井リーダーからエスケープルートの説明を聞き、草地に溶岩がある道をヒュッテに向かって歩く。
 ヒュッテに到着し昼食をとる。夏の終わりの日差しはまだまだ強く、日陰のない草原は昼食場所に苦労する。八ヶ岳連峰の雄大な裾野やなだらかに広がる八子ヶ峰の草原を見ながら、ゆっくりとしたいところだが、昼食を手早に済ませ、集合写真を撮って出発した。


蓼科山の雲が取れてきた

蓼科山をバックに2班


 振り返るといつの間にか、蓼科山山頂を覆っていた雲が消え、北八ヶ岳の主峰の迫力ある姿が間近に見える。深くえぐれた沢、樹木の縞枯現象、山頂付近のゴロゴロした岩の様子まで見て取れた。 八子ヶ峰最高峰1869mの東峰を通過し、笹に覆われ足下が見えない段差のある道を慎重に下る。コルからは草原の中のアップダウンのある道を行くと、八子ヶ峰1833mの小さな山頂に着く。ここまで来て少し山稜に雲がかかるが、八ヶ岳の全容が姿を現してくれた。どうやら心配していた雷雨には、遭わなくて済みそうだ。


気持ちの良い草原地帯が続く

八子ケ峰最高地点東峰に向かう


 パラグライダー場の道へと戻り、前方に白樺湖、右手に女神湖、白樺高原を見ながらスキー場の急坂を下る。膝のクッションを効かせて、ゆっくりと歩くが、疲れてきた足には負荷が大きい。リフト終点の平地で休憩して、態勢を整える。
道標を確かめて、笹原の中の細道を行く。眺望が全くなくアップダウンを繰り返す単調な道は精神的負担が強いられる。陽ざしが強くなり日陰での給水や足のストレッチに時間を取りながら根気強く歩いた。やっと八子ヶ峰公園が下方に見える休憩ポイントに到着。再びスキーゲレンデの中に付けられた細い道を下り、貸切バスが待機する八子ヶ峰公園に到着した。

 今回の山行は、南・中央アルプスなどの眺望こそ得られなかったが、八ヶ岳連峰全体の雄大さや車山高原などの素晴らしい風景を眺めることができた。登山道では変化に富んだ自然の景観を楽しめた。様々な登山道の歩きを経験し、体力的にも精神的にも鍛えられたのではないかと思う。
(記録文/北原周子 写真/長瀬秀史、山本憲一)

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