第2期初級登山教室 登山実習「御前山」


御前山

御前山山頂にて


   日時  2015年1月17日(土)
   行程  奥多摩駅前8:35<バス>→8:41境橋バス停9:05→10:05体験の森管理理事務所10:20
         →11:05トチノキ広場11:20→11:50登山道入口12:10→12:40カラマツ広場13:10→
         13:50避難小屋14:00→14:15御前山山頂14:30→14:40避難小屋14:45→15:30活動の広場→
         15:50トチノキ広場16:00→16:30体験の森管理事務所16:45→17:20境橋バス停17:31
         <バス>→17:41奥多摩駅前
   参加者 8名
     〔受講生〕  中村照代、中村哲也、中村敦子、吉村由美子
     〔スタッフ〕 講師:宮崎紘一、L石井秀典、SL小野勝昭、中村美奈子


 前々日の降雪で奥多摩の山々がやっと白くなった。この登山教室は、雪山歩行技術の修得が目標であるので、この降雪に安堵しJR奥多摩駅前バス停に集合した。丹波行き路線バスに乗車し境橋バス停で下車。今回の登山コースは、都の自然体験施設「体験の森」を経由し御前山(1405m)を往復する標高差約1000mの雪山ルートだ。体験の森への車道入口で出発ミーティングを実施して歩き出す。空には青空が広がるが樹林帯の中の道路には陽が差さず底冷えする。除雪された長い車道を歩いて体験の森管理事務所に到着した。


雪の登山道をジグザグに登る

体験の森林道を行く


 事務所で積雪状況などを確認し、体験の森の中の林道を行く。林道には約10pの積雪があり、雪上歩きが単調な林道歩きを楽しくしてくれた。トチノキ広場で休憩し、更に積雪が多くなった林道をキックステップなどで歩き、カラマツ広場への登山口に到着。ここでアイゼンを装着した。受講生は昨年5月徳本峠以来のアイゼンであるが、手慣れた様で短時間で装着完了。宮崎講師からアイゼンの歩行方法と注意事項の説明があり、急斜面の登山道を登行開始した。細いトレースをアイゼン歩行の感覚を思い出しながら歩き、予定時刻を少し遅れたがカラマツ広場に到着し、東屋で昼食とした。


御前山山頂のヘリ救助訓練

ルート確認


 風が吹き始め寒さが厳しく感じられたので、早々に食事を切り上げて出発した。落葉樹林帯の中の登山道は見通しが良く効き、飛龍山、雲取山、鷹ノ巣山、石尾根、長沢背稜などの奥多摩の山々が一望できる。標高が高くなるにつれ雪質が乾いてアイゼン歩行が快適となり、冬山の楽しさを味わいながら歩いた。急傾斜の登山道を何度か登り、御前山避難小屋に到着。小屋の中は団体が食事中なので、小休憩のみで御前山山頂に向けて歩き出す。段差が高く歩き難い階段の登山道を登っていると、山頂周辺で消防庁ヘリコプターがホバリングし、ホイストで人を吊り上げている場面に出会う。山岳事故発生かと緊張が走った。ヘリコプターが飛び去った山頂に到着すると、人の姿が全くいな。ヘリコプターは山岳遭難救助の訓練だったようだ。それにしても御前山の広い山頂には、私達パーティーのみである。集合写真を撮り、周囲の山並みを眺望する。北側には奥多摩の山々が連なり、南側には丹沢・大山の山並みがシルエットで浮かぶ。


雪の登山道を下る

御前山避難小屋にて


 名残惜しいが、山頂から下山を開始した。避難小屋に立ち寄り、登りルートと同じ樹林帯の中のトレースを下る。雪山の下りはアイゼンが良く効いて快適に歩ける。途中、下山ルートはカラマツ広場には寄らずに活動の広場へ行く。活動の広場からは急斜面を下るが、受講生のアイゼン歩行は安定しており、ワサビ田付近の林道に一気に下山した。登りで歩いた林道をショートカットしたことになり、再び林道を歩いてトチノキ広場に到着。ここでアイゼンを脱ぐ。この先の体験の森事務所までの林道は、雪解けが進んでいるが凍結もあってスリップに注意して慎重に歩く。体験の森事務所に到着し、やっと足下が安定したことにホッとする。更に除雪された車道を歩いて、境橋バス停には予定時刻どおりに到着。クールダウン体操と終了ミーティングを行い、路線バスに乗車して奥多摩駅前で下車し、登山教室を終了した。
(記録・写真/石井秀典)



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