第2期初級登山教室 登山実習「丹沢・大山」


大山

   日時  2014年11月8日(土)
   行程  小田急線秦野駅前9:02<バス>→9:24蓑毛バス停9:50→10:00ヤビツ峠分岐→
         11:05蓑毛越11:10→11:30石仏群→11:40西の峠(昼食)12:10→12:40表参道16丁目→
         12:55富士見台→13:15表参道25丁目→13:30大山山頂13:55→14:05イタツミ尾根分岐→
         15:30ヤビツ峠15:51<バス>→16:37秦野駅前
   参加者 12名
     〔受講生〕前田菜穂子、中村照代、中村哲也、中村敦子、野津幸代、吉村由美子、江原孝
     〔スタッフ〕L石井秀典、SL小野勝昭、小山義雄、北原周子、山本憲一


 丹沢山地の大山(標高1252m)は、古くから山岳信仰の山で、江戸時代には「大山詣」で各地から多くの参詣者が訪れ登られた山だ。現在もアクセスと良さと眺望の素晴らしさで多くの人が登り、観光地としても賑わう。今回の登山コースは、観光化された表参道を外れて静かな大山裏参道から山頂に登り、イタツミ尾根をヤビツ峠に下る標高差約900mのルートだ。
小田急線秦野駅に集合。駅前からヤビツ峠行きバスに乗車し蓑毛バス停で下車。今にも雨が降りそう天候だが、城所講師(気象)の「日中は降雨なし」の予報を信じて出発準備する。今回は無雪期最後の登山教室であり、今までの教育実施事項を復習することとして、出発前に装備やザック背負い方の点検、地図の確認などを行って出発した。


結構な急登が続く

ヤビツ峠バス停でのミーティング


 春岳沢沿いの広い林道を行き、ヤビツ峠分岐から登山道に入る。道標を確認しながら石と木の根で歩き難い樹林帯の急坂を登る。歩き方や地図読みの実習をしながら約1時間の登りで大山山頂から南に延びる尾根に着く。大山阿夫利神社下社や浅間山などの道が交差する蓑毛越だ。
蓑毛越えからは尾根道を行く。眺望のない樹林帯の急坂を標高を稼ぐように登る。古い石仏群の前を通ると傾斜が緩み、尾根広場がある西の峠に到着。ここからも大山阿夫利神社下社への道が分かれる。尾根上からは賑やかなハイカーの声が聞こえ、表参道との合流点の近いことが分かる。少し時間は早いが静かなこの場所で昼食とした。


急坂を下る

混雑する山頂の片隅にひっそり佇む三角点


 西の峠から表参道合流点16丁目までは急傾斜の道だが、受講生の足取りは順調で登山教室の実績が逞しさの証だ。16丁目に着くとハイカーが多くなる。大部分がスニーカーなどの軽装で秋の1200m登山の服装でないことに驚く。事故の発生もあるとのことで心配する。20丁目は富士見台で、富士山絶景地の看板があるが雲に覆われ何も見えず。25丁目は今回の下山ルートのイタツミ尾根の道が合流する。27丁目、28丁目の鳥居をくぐり大山阿夫利神社本社がある大山山頂に到着した。
晴れた日は、富士山、丹沢、相模湾、三浦、房総半島などの絶景が見られる山頂だが、残念にも周囲は雲に覆われて眺望は全くなし。山頂は多くのハイカーなどで賑わい、やっと場所を確保して休憩とした。 


全員で地図読み

小野SLによる鎖場・急坂の下り方指導


 少し長めの休憩を取った後、ヤビツ峠に向かって下山を開始。往路を25丁目まで下り、西側のイタツミ尾根の道に入る。今までとは一転してハイカーがいない静かな山歩きとなった。広葉樹の中の登山道は、紅葉が美しい。下山途中、やっと雲が切れ始めて西側に丹沢の山並みが、南側には相模湾などが微かに見え出したので下山の足を止めて見入る。大山の絶景をほんの少し味わった感じだ。急坂の登山道を更に下ると短い鎖場に出合う。鎖場通過方法を実習し、途中の休憩所では地図読みを行って、ヤビツ峠バス停に15時30分到着した。

下山ミーティングでは、受講生2名が家庭事情で今回が最後の実習登山となり、またの再会を願って大山登山教室を終了した。ヤビツ峠から始発バスに乗車し、小田急線秦野駅前で下車し解散した。
(記録文/石井秀典 写真/山本憲一)


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