第2期初級登山教室 登山実習「八ヶ岳・硫黄岳」


八ヶ岳・硫黄岳

ガスがかかる硫黄岳山頂にて


   日時  2014年9月6日(土)〜7日(日)
   行程  9月6日
         JR茅野駅前9:35=バス=10:12美濃戸口10:35→11:40美濃戸山荘(昼食)12:15→
         13:15堰堤広場13:25→14:40赤岳鉱泉15:05→15:40中山展望台15:50→16:20赤岳鉱泉
         9月7日
         赤岳鉱泉7:05→8:45赤岩ノ頭9:00→9:25硫黄岳9:35→9:55赤岩ノ頭10:10→
         11:40赤岳鉱泉(昼食)12:50→13:55堰堤広場14:05→14:45美濃戸山荘15:00→
         15:50美濃戸口16:30=バス=17:07JR茅野駅前
   参加者 11名(受講生4名、支部会員7名)
         〔受講生〕前田菜穂子、中村照代、中村哲也、野津幸代
         〔スタッフ〕L石井秀典、SL小野勝昭、北原周子、山本憲一、高橋恵子、仲谷朋尚
         〔講師〕宮崎紘一


 9月6日、2期初級登山教室としては2回目の宿泊山行であり、今回は森林限界を超える山への登山である。JR茅野駅前バス停に集合する。定期バスに乗車し終点の美濃戸口で下車。天候は予想以上に青空が広がり、バスの車窓からは八ケ岳の山並みが眺められて気持ちが昂る。バス停広場でミーティングなどを実施し、宿泊先の赤岳鉱泉に向けて出発した。林道を約1時間歩き美濃戸山荘で昼食。更に北沢コースの林道を1時間歩き堰堤広場に着く。ここから登山道となり沢沿いの道を左岸、右岸と繰り返し桟橋を渡りながら歩く。地図読みを行い、どちらの岸を歩いているかで現在地の確認が容易にできることを説明する。赤岳鉱泉には14時40分到着。少し休憩し、部屋に荷物を置いて中山展望台に出発した。


北沢を赤岳鉱泉に向かって登る

出発前のミーティング


 樹林帯の中の道を約35分登り中山展望台に着く。天候が良いので南八ケ岳主稜の阿弥陀岳、赤岳、横岳の山並みが目前に見られた。迫力ある岩稜の山々を固唾を呑んで眺める。明日登る硫黄岳も樹林の間から見られて登山の意欲が湧いてくる。記念写真を撮り、素晴らしい展望と別れて赤岳鉱泉に戻った。


赤岳をバックに中山展望台で

中山展望台への出発前に記念写真


 赤岳鉱泉の夕食は、ワイン付きのステーキでその豪華さに驚く。食事後に男性部屋に集まり懇親会を兼ねたミーティングを行う。研修事項の「山小屋の利用マナー」を説明。山本事務局長から日本山岳会、東京多摩支部の組織、活動内容と、1期登山教室修了者9名が入会し活動していることが説明された。今回は受講生参加が4名と少ないが、1期登山教室の入会者2名が参加したこともあって今まで以上に和気藹々の懇親を行うことができた。


第2期受講生全員集合!

ガスの中を硫黄岳山頂へ向かう


 9月7日、夜中に強い風雨があり硫黄岳登山の実施を心配した。夜明けとともに風雨は止んだか霧が一面を包んでいる。朝食終了後、登山準備をして小屋前に集合。霧と樹林の雨垂れ等を考えて雨具着用を指示する。7時5分に硫黄岳を目指して出発した。大同心沢、ジョーゴ沢の桟橋を渡ると、樹林帯の中のジグザグ道の長い急登が続く。途中で衣服調整を含めて2回の休憩を取り、森林限界を超えて赤岩の頭(2656m)に8時45分到着。周囲は霧に被われ眺望は全くないが風がないので安心する。全員が集まり宮崎講師からの森林限界の危機管理の説明を聞く。山は森林限界を超えると自然が猛威を振るう別世界に急変する。登山者は森林限界を境に危機管理意識を切り替えて行動する必要性を強く説明された。
 赤岩ノ頭からはザレた稜線の歩きとなり、巨岩を慎重にトラバースすると硫黄岳(2760m)の広い山頂となり、山頂ケルンに9時25分到着した。山頂は相変わらず一面に霧がかかり眺望はない。霧が時々薄くなり天候回復の兆候が見られるが、記念写真を撮って下山する。


休憩ポイントの堰堤直前

滑りやすい下山路を慎重に進む


 下山ルートは登りと同じ道である。赤岩の頭に到着時には青空が見え始めたので、山並みの展望を期待して少し長い休憩をとる。残念にも山を包む霧は晴れることがなく、下山を開始した。長い樹林帯の急坂を慎重に下り赤岳鉱泉には11時40分到着。小屋周辺で昼食休みをとり、12時50分美濃戸口に向けて出発した。天候は回復し時間的余裕もあるので周囲の景色や植物を観察しながら歩く。途中、他の客がいない美濃戸山荘でユックリ休憩し、美濃戸口バス停に15時50到着した。ここで登山教室を終了することとして締めのミーティングを実施した。16時30分発の茅野駅行き定期バスに乗車し帰路に着く。
(記録/石井秀典 写真/山本憲一・石井秀典)


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