第2期初級登山教室 登山実習「扇山」


扇山

   日時  2014年4月12日(土)
   行程  JR猿橋駅前バス停9時00分<バス>9時06分百蔵山登山入口9時35分→
         10時30分富士山展望地10時40分→11時10分百蔵山11時35分→12時15宮谷分岐→
         12時30分昼食場所13時00分→13時55分大久保山14時05分→14時20分扇山14時35分→
         15時50分犬目バス停16時23分<バス>16時46分JR四方津駅
   参加者 12名(受講生6名、支部会員6名)
     〔受講生〕中村敦子、前田菜穂子、吉村由美子、中村照代、中村哲也、江原孝
     〔支部会員〕L:石井秀典、SL:小山義雄、講師:宮崎紘一、事務長:山本憲一
              スタッフ:西村智磨子、北原周子


 青空が広がる朝、JR中央本線猿橋駅前バス停に集合する。バス停からは、これから登る百蔵山と扇山、そして岩殿山、滝子山が良く眺望されて素晴らしい。バス停前でスタッフミーティングを実施し、教室実習内容を確認する。9時発堀江製作所行きバスに乗車し、百蔵山登山入口バス停で下車。バスから降りると南側に真っ白い大きな富士山が眺望されて、受講生は歓声をあげ早くも登行意欲を示してくれる。百蔵山、扇山は、山梨県大月市の富士山の眺めが美しい秀麗富嶽十二景の山である。
バス停前で出発前ミーティングを行い、体調確認、地図にてルート確認、そして今回から開始する山行記録の取り方、等の説明を行う。
9時35分百蔵山に向かって出発する。舗装道路を20分程歩き、登山道入口で服装等調整の休憩を取る。針葉樹の中の登山道に入り、ジクザクの道を快適に登る。約30分登り明るい雑木林に変わったところが富士山展望地である。正面には雪を被った富士山の大きな姿があり、眼下には大月市街、中央自動車道、桂川などが良く眺望できる。10分程展望を楽しみ、名残り惜しいが出発する。雑木林の中の緩い登りを約30分行くと、展望のある百蔵山(1003m)に11時10分到着する。秀麗富士が南西側正面にあり、右に高川山、三つ峠、左に鹿留山、御正体山などの山並みが素晴らしい。小休憩後に地図とコンパスを出し、山並みの山座同定を行う。


富士山のビューポイントで小休止

地図を開いてルートの確認


 十分に展望を楽しんだ後、出発準備を行うとともに今回のメインイベントである百蔵山〜扇山縦走路の説明を行う。まずは、百蔵山山頂直下の高度差約200m急坂下りの注意事項である。ストックを仕舞い、三点支持でユックリ下ることを徹底し、11時35分出発する。サブリーダーが登山道状況確認のために先行する。雑木林が落葉し高度感のある急坂をユックリ確実に歩き、約20分で下り終える。課題が一つ終了する。その後も雑木林の中の緩い下りが続き、宮谷分岐を12時15分に通過。12時30分平坦な雑木林に着いて昼食時間とする。野外トイレ方法の説明も行う。


百蔵山山頂からの富士山

百蔵山で富士山をバックに


 昼食が終わると、もう一つの課題である高度差約300mの大久保山(1109m)への急登である。13時昼食場所を出発し、すぐに急坂登りが始まる。赤松と雑木林の中の急登をユックリ、ユックリ確実に高度を稼ぐ。途中の小休憩を考えていたが順調に進行し、約55分で一気に大久保山まで登り切る。受講生の体力が確実にアップしていることを実感する。大久保山で小休憩後、扇山に向かって歩き出す。緩やかな雑木林の道を15分程登ると広場のある扇山(1137m)に14時20分到着する。
扇山山頂の展望は、残念にも春霞がかかり秀麗富士もぼんやり見えるだけ。展望の山並みを説明しようと準備して来たが、春山の午後では止むを得ない。


高低差300mを一気に大久保山に登る

百蔵山の急坂を慎重に下る



 休憩後、14時35分春霞の富士山を見納めて、旧甲州街道犬目宿に向かって下山を開始する。雑木林の中の道を快適に下り約15分で道標のある鳥沢への分岐地に着く。地図を見て現地確認し、犬目方面への道を行く。ここから針葉樹の中の暗い登山道となり、約15分で次の分岐地に到着。道標を確認し犬目、君恋温泉方面に向かって歩く。下山するに伴い登山道には石や枝が散乱、途中に小さな残雪もあって道が相当に荒れた様相となる。多分、大量降雪の影響と思われるが、浮石等に足を取られて怪我することのないよう気を引き締めて歩く。
15時45分、登山道が終了し犬目集落の舗装道路に到着する。サクラの木が満開で出迎えてくれた。犬目バス停には15時50分到着。登山用具の整理等を行い、16時23分の上野原行きバスに乗車する。途中のJR四方津駅前で下車。駅前広場にて終了ミーティングを実施し、登山教室を終了する。

第2期初級登山教室実習も4回目となり、徐々に歩行距離の長い登山になってきた。今回の実習は、アップダウンが厳しく歩行時間も長い縦走であったが、受講生は疲れも見せずに元気に頑張り切った。今回の縦走山行の実績により、また一つ登山に対して自信を得た人が多いと思っており、この自信が更なる山好きとなって、より一層成長して行くことを期待している。
(記録文/石井秀典 写真/小山義雄・石井秀典・山本憲一)

上の写真は拡大してご覧になれます。写真の上をクリック。