都岳連自然保護委員会主催御前山カタクリパトロールに参加して


 東京多摩支部の自然保護委員会は、設立以降自然観察会を主体に活動してきたが、今後は自然保護活動にも力を注ぎ、公益事業に寄与したい。それには経験不足もあるので、経験豊富な都岳連自然保護委員会活動に参加し、そのノウハウを習得し、独自の活動に役立てたい。昨年からその一環として御前山カタクリパトロール活動に参加している。今年は、カタクリパトロール期間(4/20〜4/29、5/19)に参加した。
 参加期日及び参加者は、4/25(木)小野、西谷、河野、4/27(土)飯島、4/29(月・祝)岡、飯島、笠原の3日間延べ7名であった。活動の主な内容は、保護柵ロープの設置・撤去、カタクリ保護の啓蒙活動、簡易トイレテントの設置・撤収と携帯トイレの使用・販売、沢の水とトイレに関するアンケート調査依頼・回収、パンフレットと水に溶けやすいティッシュ配布を体験した。
 今年は、冬の記録的な寒さに加え4月に入っても不安定な天候が続いたためか、片葉のカタクリは多く目にしたものの、花は非常に少なかった印象であった。また、シカの食害は深刻な状況であり、蕾のない個体も見られた。一方、いくつか設置されている「シカ除けネット」の中は、カタクリをはじめ多くの植物が育っていた。
 今後は、カタクリ保護活動を対ヒトから対シカにシフトさせる検討が必要と感じた。
(文:河野 悠二)