集合写真

西立岩山頂にて

   日時   2018年12月8日(土)
   山名   西上州・立岩
   天候   朝は雲が目立つが、後に晴れ。気温は平年より高め、山頂付近で0℃前後
   集合   高尾駅北口駐輪場横集合 6:30、マイカー利用
   行程   9:15登山口・線ヶ滝駐車場発→10:35ガレ場基部→10:55立岩のコル→11:25西立岩山頂→
           12:40下降点分岐→13:00〜13:15頃 威怒牟畿不動→14:00線ヶ滝駐車場着=
           17:20高尾駅北口駐輪場横着・解散
   コースタイム:4時間45分
   参加者  L石橋、SL小野、佐藤、鬼村、赤坂(以上、山行委員)、植草、中村(敦)、石川、内村 
           総計9名
   記録   文/石橋學 写真/佐藤守
   

 西上州には標高が1000〜1600m程度の山しかないが、藪岩が多くて興味深い山域だ。中でも立岩は一際その山容が目を惹く岩峰で、「西上州のドロミテ」という大層な別名で呼ばれている。  高尾駅前に集合したメンバーは3台の車に分乗し、群馬県の下仁田ICから南牧村に入った。かつて中山道の脇街道で姫街道とも呼ばれた県道を南牧川に沿って辿る。羽根沢で支流の星尾川に沿った車道を遡ると、右側に大きく聳え立つ西立岩と東立岩が現れた。車道終点の線ヶ滝駐車場に車を止め、ここから入山した。  植林帯の中に続く登山道をゆっくり辿って行くと、やがて鎖の設置された急なガレ場となる。ヘルメットを被り、落石を起こさないように注意しつつ急登を詰めていくと、ルンゼ状になった所で右壁を斜上するバンドに導かれる〈この斜上バンド通過が第一の難所>。高度感はあっても、ここには丈夫な鎖が取り付けてあって安全を保て、多少時間を要したが問題なく通過出来た。

西立岩(南峰から)

細い外傾バンドを通過


 登り着いた立岩のコルは穏やかな所。ここで一本立てた後で西立岩山頂へ向かう。パーティーの人数と登降に要する時間との兼ね合いから東立岩の登頂は割愛した。  30分ほどの鎖場を含む急登の後、痩せ尾根を辿って西立岩山頂に登り着いた。そこには爽快感溢れる360度の展望が広がっている。荒船山や兜岩山、毛無岩という周辺の山々の向こうに、八ヶ岳の連山をシルエットで遠望でき、大きな浅間山の東方奥に上越国境付近の真っ白な山々(谷川岳辺りか?)も望めた。


西立岩山頂から荒船山と浅間山

 下山は鎖を取り付けられた道を急下降して一旦平坦な所に下り、そこから痩せ尾根を通過する。続いて現れた岩峰を登る岩場<ここが第二の難所>があったが、ここも問題なく通過した。その後も鎖場を辿り、痩せ尾根を通過すると開けた威怒牟畿不動への下降点に着いた。

威怒牟畿不動

岩峰を登る


 この分岐から、枯れ葉が石や枯れ枝を覆い隠して滑りやすくなった道をどんどん下降する。注意しながら20分ほど下ると、20m以上はあろうか、大きくオーバーハングした岩壁の下のお堂、「威怒牟畿不動」に着いた。 麓の星尾集落にある天台宗・吉祥寺の、第27世光海阿闍梨がこの行場を開いたとされ、大正年間に大沢一心という行者が籠って行をしたところだそうだ。この一大伽藍の様相には行者でなくとも感動を覚える。 樹林の中にある大沢一心の墓を見送って歩くと、やがて登山口の駐車場に戻り着いた。線ヶ滝は駐車場傍の落差が35mある一直線の滝。その簡潔な美しさに魅せられた後、高尾駅前目指して帰路についた。


線ヶ滝


 山行委員以外の4名は、以前に他の山岳会に入っていた経験のある人や、或いは個人山行でコンスタントに山行を続けている人達で、岩場の登降でも、ガレ場歩きでも、痩せ尾根の通過でも何ら不安はなく、結果として予定時刻より1時間早い下山となった。






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