2017年11月 平日山行/石老山


石老山山頂にて

石老山山頂にて

   日時   2017年11月16日(木) 
   集合   プレジャーフォレスト前バス停集合 
   行程   プレジャーフォレスト前バス停(登山口)8:55発→顕鏡寺9:50‐10:00→融合平展望台10:30
          →山頂11:15‐11:45→大明神展望台11:35→林道13:55→プレジャーフォレスト前バス停
          13:30 解散13:40
   参加者  石橋學(L)、仲谷朋尚 鬼村邦治 石津谷悦明 荒井敏雄 小河今朝美 計6名
   記録   文・写真/石橋 學
   山行報告 「巨岩が点在する石老山」


 相模湖の南に標高702m(三角点は694.1m)の目立つ山がある。石老山だ。平安期に源海法師が創建した山寺、顕鏡寺の山号となっている。2017年11月の支部平日山行はこの山に出掛けた。
 相模湖駅前から乗ったバスを、登山口バス停の一つ手前「プレジャーフォレスト前」で降車する。準備運動の後、9時には歩き始めることが出来た。荒れ気味の東海自然歩道を進み、登山口バス停から上って来た車道と合流する。そのまま道なりに歩き「相模湖病院」の横から入山して石畳の道に入った。巨岩(第三紀地層の礫岩といわれ全山に分布。この登路にある巨岩には「文殊岩」等の謂れのある名前が付けられている)を縫って造られたその表参道は昨日の雨で濡れている。1時間ほど登ると「石老山顕鏡寺」に着いた。
 この山寺の門前には、時の流れを感じさせる蛇木杉や神木の大イチョウが立ち、又、歌人・柳原白蓮はこの地を選んで眠り続けている。境内に入って東方を眺めると、橋本方面を遠望できた。

顕鏡寺の道志岩窟


 10時頃に顕鏡寺門前から再び登り始め、「道志岩窟」前を通ってサクラ道という巻き道との分岐に出た。ここは正攻法で八方岩へ向かって登ることにする。急登して「雷電岩」の下に建つ飯綱権現の小さなお堂を過ぎ、「八方岩」に登り着くと東南方向に展望が広がった。ここで一息ついて尚も急登。サクラ道と合流して緩やかに登って行くと、10時半頃に「融合平展望台」に着いた。北面の展望があって、陣馬山、生藤山、少し奥に権現山が見えた。

八方岩からの展望


 山頂へ向かって登るにつれ、少し勾配が増してくる。緩傾斜と急傾斜を繰り返し、誰かが取り付けた「山まであと3分」の表示板に助けられて山頂へ辿り着いた。時刻は11時を15分ほど過ぎており、バス停から2時間20分ほどかかっていた。
 山頂標柱のある702mの最高点は、南側にのみ木々の間から展望があり、丹沢の大室山が高くて富士山よりも目立っていた。食事をしてから集合写真を撮っていると、平日にもかかわらず登山者が数人登って来て賑やかになってきた。これを潮時に私達は下山に取り掛かった。

石老山々頂から大室山と富士山を望む


 11:45頃に下山開始。三等三角点を確認し、大明神山を目指して幅広い登山道を辿る。概して右側に杉や檜の植林帯があり、左に広葉樹の自然林が拡がっている。所々に紅葉や黄葉が残っており、ホッとした気分になれた。
 150mほど下り続けてほんの少し登り返したところが大明神山(551m)で、そこには小さな祠があった。この地味なピークから僅かに下って登り返すと鉄製の展望台があった。ここの西側は雑木が茂っていて見えない。北側に陣馬山から高尾山へ連なる尾根が見えるだけだが、遠い山並みの奥にスカイツリーが覗いていた。
 小休止の後、「大明神展望台」からは急下降して行く。やがて礫岩が多く露出して点在する中を下るようになり、沢沿いの道へ下って行く。壊れかけた木橋を渡ると、やがて林道に下り着いた。
 キャンプ場を過ぎて峠越えの車道に出る。ここから「プレジャーフォレスト前」バス停までは20分ほどの距離だ。のんびり歩いて13:30頃にバス停に戻り着き、ここで解散となった。
 標高が低く、道も整備されているようで少し甘く見ていた所があったが、なかなかどうして、登ってみると面白い。参加された方々も、その意外だった変化の多さを十分に楽しめた様子だった。顕鏡寺、歌人・柳原白蓮の墓所、巨岩が点在する急登の山道、山中のお堂や祠、明るい山里等々、印象深い良い山だった。



上の写真は拡大してご覧になれます。写真上をクリック。