2017年7月 平日山行/破風山


破風山山頂にて

破風山山頂にて

   日時   2017年7月20日(木)
   集合   西部秩父皆野駅 9時
   コース  西部秩父皆野駅9:00→9:30大渕登山口9:40→11:20風戸分岐→11:30→
          12:00破風山12:40→12:50札立峠→13:20水潜寺13:30→14:00秩父温泉前(解散)
   コースタイム 3時間40分
   参加者  L小野、SL佐藤、河野、石橋、酒井各委員、植草、川尻各会員。計7名
   記録   文/石橋学 写真/酒井俊太


 秩父盆地の北方で皆野の町を見下ろしている「破風山(はっぷざん)」。7月の平日山行は梅雨明け宣言の出た翌日、2017年7月20日にこの山へ出かけた。秩父鉄道・皆野駅に集合し、「大渕登山口」から入山後「前原尾根ルート」を辿って破風山々頂を越え、杖立峠から水潜寺へ下る。駅の標高は169mなので約460mを登ることとなる。参加者は7人。

 9時過ぎ、車道を避けて裏道を歩き始めると、地元の人が「破風山か?」と声を掛けてくる。関東ふれあいの道も通り、札所34番・水潜寺とともに地元を代表する名所であり、この土地で親しまれている山だということがうかがえる。
 県道43号線に出て皆野橋を渡り、県道37号と合流して大渕登山口へ向かうと30分ほどで登山口に着いた。舗装路を少し進むと山道の急登となる。登山届箱に設置されたカウンターを各自が押して山道に入る。前日に梅雨明けしたばかりだが、焼けつくような日射しはなく、心地良い山日和だ。
 10時、汗を流しながら四等三角点(347m)がある「前原山」に辿り着いた。爽やかな風が温まった体を撫でて行ってくれ気持ち良い。
 前原山を後に先へ進んで行くと、急に露岩が現れた。ここは「前原岩稜」と呼ばれ、10半頃に通過した。どうやらこれが「皆野アルプス」と呼ばれる由縁のようだ(実は山頂から西側へ延びる尾根が鎖場続きで、これと併せてこの尾根をそう呼ぶらしい)。
 露岩から僅かに進んで国神コースを分ける「三叉ピーク」(399.1m)を通過。更に、両側に杉林が続く尾根を北東に進んで行く。樹林に包まれながらあることは心地良い。展望は望めないが、風の通り道を選んでは休憩する。
 西へ向かって進んで行くと、11時半頃、2等基準点を通過。5分ほど先で「男体拝(なんたいおがみ)」に達した。この辺りが全行程の中間地で、この日は見えなかったが、晴れているとここから日光の男体山を望めるらしい。
 「風戸」への下山路を見送り、そのまま尾根道を西へ進んで行くと「猿岩」の岩塊に出会う。見ていると「登りたい!」衝動が湧いて来る所だ。
 少し南下して気持ち良い「モミジ平」を通過すると、杉の植林帯が続き大きな休憩舎の前に出る。もう山頂は目の前だ。やがて、12時過ぎに四等三角点と小さな祠のある「破風山」(626.5m)の山頂へ登り着いた。ここで大休止。
 展望は広く、南に「蓑山」と皆野市街を見下ろし、遠く「武甲山」の山影が霞んで見える。北に「城峰山」と「鍵掛城」、西〜西南西方面にギザギザの山が霞んでいる・・・あれは「両神山」付近の山々だろうか。素晴らしい眺望が広がっている。





 皆が昼食を摂り終えると、やおら佐藤SLが補助ロープを取り出し、クローブヒッチの作り方等の講習を始める。平日山行でもこのような工夫は大事だと思った。
 山頂で集合写真を撮り、遠雷を聴きながら13時に下山を開始する。水潜寺まで約2.3qの行程だ。下り始めて5分位で杖立峠(530m)に下りる。ここには札所巡りの石で作られた道標が設置され、右に「水潜寺」、左に「菊水寺(札所33番)」を分けている。そして、その横にはささやかに、小さな観音像と熊野修験者の御札が納めてあった。ここを直進すると皆野アルプスの核心部といわれる「如金峰コース」へ続いている。
 我々は峠を後に、途中の杉の倒木を見て今般の九州北部集中豪雨へ思いを馳せながら下り、14時前に札所34番・水潜寺に到着した。




 ここ「日沢山水潜寺」は秩父34番の札所で曹洞宗の山寺だ。本尊:千手観音 脇侍:阿弥陀如来・薬師如来が祀られ、百観音の結願寺となっている。薬師堂の歴史深い佇まいに心を打たれ、中を覗かせてもらうと天井画・柱や欄間の透かし彫りが素晴らしかった。

 大休止の後、日野沢沿いの車道を歩いて14時半に「水と緑のふれあいの館」へ。湯に浸かって至福の時を過ごし、反省会を行って15:55の皆野駅行き町営バスに乗車。皆野駅で解散し、小野委員長は寄居方面へ、残りの6人は西武秩父方面へ向かった。








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