2017年1月 定例山行/高峰山・黒斑山


山頂にて

黒斑山山頂にて

   日時   2017年1月8〜9日(日・月)
   目的   浅間・高峰高原でスノートレッキングを楽しみ、温泉で寛ぐ
   コース  JR高尾駅南口 午前6時30分集合  マイカー利用
          1月8日
          高尾駅南口6:40発=圏央道・関越・上信越自動車道=8:10横川PA8:25=佐久IC
          =グリーンロード・浅間サンライン・チェリーパークライン=9:05標高1000m
          地点のチェーン着脱所9:35=送迎車=10:00高峰高原ホテル10:38→11:00粒ヶ平
          11:10→11:35高峰山山頂11:45→粒ヶ平12:06→12:14浅間2000パークスキー場北側
          ゲレンデ隣接1760m地点(昼食)12:30→12:55スキー場休憩所13:30→13:57高峰高原
          ホテル(泊)
          1月9日
          高峰高原ホテル9:20(表コース)→9:50車坂山10:05→お庭10:20→11:28シェルター
          11:40→槍ヶ鞘11:42→トーミの頭12:05→12:30黒斑山山頂12:45→13:05中コース
          への分岐→13:20中コース2360m地点(昼食)13:40→14:40高峰高原ホテル16:00
          =送迎車=16:28チェーン着脱所16:40=佐久IC(上信越・関越・圏央道)=
          19:30高尾駅 (解散)
   参加者  L 小野勝昭、SL 仲谷朋尚、高砂寿一、松川信子 計4名
   記録   文/小野勝昭  写真/高砂寿一

 今年度当初の1月定例山行は谷川岳白毛門または天神尾根から谷川岳山頂を目指していたが、種々の事情により浅間連峰に計画を変更した。
 1月8日(日)天候曇りのち晴れ
  気温4度、冷風で寒さが身に滲みる夜明け前の薄暗い高尾駅南口に定刻通り4名全員が顔を揃えた。
“新年おめでとうございます!今年も宜しく!”と挨拶を交わして車に乗り込み、小諸を目指して出発した。
 高尾ICから圏央道・関越道を走るが心配した渋滞は全くなく順調に関東平野を北西に進む。藤岡JCで関越道と別れ上信越道に入ると、左前方に鋸の歯のようなシルエットを見せる妙義山が現れた。碓井トンネルを抜けると右前方に雪を被った縦縞模様の大きな山容を伴う浅間山が見えて来た。天候は晴上ったが風が強そうな様子である。
佐久ICで上信越道を降り、R141号通称グリーンロードを走って浅間サンライズに入り、高津屋トンネル手前で高峰高原に続くチェリーパークラインに入るとその周辺や路肩は積雪で真白になっている。中沢川に沿った樹林帯に作ってあるチェリーパークラインの菱野温泉に向う分岐点を通過した標高1000m付近にはチェーン着脱場がある。この場所に駐車してホテルの送迎車を待つ。30分程待って送迎車に乗り換えた。
送迎車は除雪してあるが凍った道をゆっくりと走り30分程で今日の宿舎高峰高原ホテルがある車坂峠に着いた。
 ホテル入口には門松が飾ってあり正月気分を思い起させる。広い乾燥室に荷物を置き、身支度を整えてホテル西側に見える高峰山に向う。粒ヶ平から東に延びる小さな尾根を登る事になるが、斜面がそれほど急ではない登山道は階段になっていて高度差100m登ると直に尾根に出る。




 尾根上は這松の生い茂る雪道になっていて所々アイスバーンが現れるので慎重に歩く。ちぎれ雲が浮ぶ晴上った空は真青で気持ち良いが北風がとても冷たい。左手には小諸市や御代田町の街並とチェリーパークラインが下方に、そして後方には黒斑山の山容が大きく眺まれる。雪道は足首までの積雪量なのでスノーシューもアイゼンも必要としない。尾根上を景色を眺めながら20分も歩くと高峰山と水の塔山、東篭の登山、高峰温泉への分岐点となる粒ヶ平に着いた。この先、高峰山迄は小さな起伏が続き凍結箇所が多いのでアイゼンを着装する。雪道を更に20分歩くと大きな岩が現われ高峰神社の祠と大きな剣が立てかけてあるのが見えた。祠の手前に山頂の標識がある。風が冷たいが眺望が良い。山頂の左手東側には明日登る黒斑山の大きな山容が眺まれ、その右手南側には蓼科山、北横岳と天狗岳のある北八ヶ岳、硫黄岳、赤岳、阿弥陀岳の南八ヶ岳、そして甲斐駒ヶ岳の南アルプスが眺まれた。北面には水の塔山、東篭の登山、西篭の登山、湯の丸山、湯の丸高原、池の平湿原が雪を覆って真白に見える。残念ながら富士山は見えなかった。




 山頂から大きな岩の間を縫って高峰神社の祠と大きな剣が立っている所に行き好天に恵まれた事と安全登山のお礼をして身体が冷え込む前に来た道を引き返して粒ヶ平に向う。粒ヶ平からは浅間2000パークスキー場のゲレンデ沿いに目印の赤旗に従って下山するが、北側なので積雪量は多く、またトレースもないので膝頭上までのラッセルを強いられるが下り坂なので大して苦にならない。下山を始めて10分程歩いた場所は陽射しが差し込み風当たりの弱い所なので1本立て簡単な昼食とする。標高は1760mである。そのあとゲレンデに添って10分も下るとスキー場が流す音楽が風に乗って聞こえた。間もなくリフトとスキー場の建物も見えて来た。ホテルのチェクインの時間まで大分余裕があったのでスキー場休憩所で大休止を取り、冷え込んだ身体を暖めてからホテルに帰着する。
 ホテルで荷物整理や着換をして入浴を済ませ寛いでいた夕方4時過ぎから粉雪が降り出した。天気予報は明日の朝まで降雪が続くとの事なので、明朝7時の出発時間を変更し、ホテルで朝食を取ったあと、天候の具合を見てから出発する事を夕食時に伝え、美味しい洋食に舌鼓を打ち、温泉に浸って身体を癒した。

1月9日(月、祝日) 雪のち晴れ
昨夜はかなりの降雪で6時半に起床すると未だ粉雪が舞っていた。ホテルの周辺は30cm程の深雪である。そして眼前に聳える黒斑山は山頂部分から3分の2程がガスに隠れて見る事が出来ない。車坂峠からの眼下には晴れ間が望まれ天候は回復する兆しを見せているので、天気待ちする事にして出発時間を9時過ぎにする旨、朝食時に伝えた。
 不必要な荷物をホテルに預け、9時過ぎ粉雪の降り止んだ中を黒斑山に向けて出発する。夕食時に見掛けた大阪勤労者山岳連盟の3名のメンバーも同じ時刻に出発し黒斑山に向った。ホテル目前の車坂峠登山口に行くと既にスノーシューのトレースが残っていた。降雪中に他のホテルに泊った登山者が登り始めたと推測する。降雪前に既に踏み固められてある以前からのトレース上は足首の上までのラッセルであるので歩き易いが、トレースを外れると膝頭上から腿まで雪に埋まるがスノーシューは必要ないと考えた。
 車坂山の下りは凍結箇所があると考え、下り道手前でアイゼンを着装していた時、スノーシューを着けた若い2名の女性登山者が先行して行った。深雪の為、車坂山の下りやお庭を経てシェルターのある槍ヶ鞘(2260m)までの夏道は溶岩がゴロゴロしていたり、砂礫や樹木の根が張り出していて歩き難いのだが、それも全て雪に覆われて歩き易くアイゼンも必要としないが我々は既にアイゼンを着装しているので、そのまま歩き続けた。




 天気待ちをして出発時間を遅らせた事で黒斑山を覆っていたガスは晴れ降雪後の無風快晴という素晴しい天候に恵まれ眺望が良いなか、先頭のSLはラッセルをしながら快調に登って行く。
 車坂山から中2本でシェルターのある槍ヶ鞘に着いた。シェルター内で1本立てるが北風が冷たく直に身体が冷えてしまう為、早々にシェルターを出て赤ゾレの頭に向った。
赤ゾレの頭に立つと目前に雪を被った縞模様の大きな山容の浅間山が確認出来た。山頂は雲でなく水蒸気の煙が立ち昇っているようである。前掛山への登山道もはっきりと解る。
赤ゾレの頭の下りとトーミの頭への登りは夏道だと赤茶けた砂礫の急斜面を下って登る嫌な所だが、砂礫の上に深雪がある事とトレースが付いている為、全く問題なく夏道よりも簡単に歩く事が出来た。
我々はアイゼンを履いているので、途中からトレースを脱し大きな岩の積み重なった所をトーミの頭に向って直登をした。トーミの頭からは小諸市街とその向うに八ヶ岳、更にその先に南アルプスが眺望出来た。
 トーミの頭からいったん下り、黒斑山の樹林帯の中の最後の登り坂をゆっくりと登っていると、既に山頂を踏んだ数人の登山者が下って来た。




 黒斑山は山頂といっても稜線の一部の様で山頂の標識が無いと見過してしまいそうな所であるが、山頂直下には浅間山の火山活動を監視するカメラがあるので黒斑山と解る。黒斑山に続く外輪山の蛇骨岳、仙人岳も直近に見えるが、山頂からそこに経るトレースは見当たらなかった。山頂から目前に見える浅間山の左手北側には谷川岳連峰が、また浅間山の右手南東側には妙義山とその向うに秩父の山脈のシェルエットが眺まれた。山頂の西側は樹林帯なので展望は望めなかった。
陽射しはあるが雪の中、身体が冷え込まない内に記念撮影をして下山を始める。
 トーミの頭からの下りも積雪の為、簡単に下る事が出来た。赤ゾレの頭との鞍部から車坂峠に続いている中コースを下山道に選び歩き始めるがトレースはあまり付いていないので、先頭がしっかりとラッセルをして道を付けて進む。山頂から35分程歩いた標高2350mの樹林帯の陽が差し込んで暖かそうな場所で1本立て簡単に昼食を取る。
 その後、小1時間で車坂峠に戻りアイゼンを脱いでホテルに帰着した後、帰宅の為の荷物の整理し、温泉に入って身体を癒し送迎車でマイカーが駐車してある場所に向う。
車坂峠からチェリーパークラインは除雪してある。駐車場所に着くとマイカーには20cm以上の雪が積っていた。慎重にチェリーパークラインを運転し、往路と同じ道を辿って出発地の高尾駅に着いた。
 今度の山行は夜中に降雪はあったが、2日間とも好天に恵まれ参加者4名の気心も知れ眺望も良く、スノーシューを履く事は出来なかったがスノートレッキングを楽しめたと考える。



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