2015年6月 定例山行/釈迦ヶ岳


市道山

釈迦ヶ岳山頂にて

   日時   2015年6月6日(土)曇り時々晴れ
   コース  上芦川バス停10:25〜11:10登山口11:20〜12:10尾根鞍部〜12:40釈迦ヶ岳
          13:10〜13:50府駒山14:00〜14:30車道〜14:40すずらん群生地15:10〜
          16:20上芦川バス停
   参加者  L河野悠二、石橋學、岡義雄、鬼村邦治、小野勝昭、木谷嘉子、北原周子、
          酒井俊太、富永真由美、長門彰、中村美奈子、西村智磨子、東敦子、松川征夫、
          水谷弘治、宮崎紘一、八木佳苗 以上17名

―― 山梨県のとんがり山=釈迦ヶ岳(上釈迦)へ ――
 山梨県には二つの釈迦ヶ岳がある。上釈迦と下釈迦と呼ばれ、今回の定例山行では笛吹市芦川にある上釈迦に登る。
 中央本線・石和駅前のバス乗り場で集合し、1時間ほど揺られて登山口となる上芦川バス停で下車。芦川集落の間の勾配のある舗装路を登っていく。時々「すずらんの里」を目指すバスや乗用車が後ろから追い越して行く。やはりスズランの季節だ。後方から射す陽に照らされながら暫く歩き、やがて車道と分かれて登山道へ入る。前日の雨の名残で路面が湿っていて、スリップに注意しつつ樹間を登っていると、登山道の両脇に咲くクサタチバナやヤグルマソウ等が目を楽しませてくれる。野草に詳しい参加者のレクチャーを聞きながら、“俄か仕立ての野草好き山屋”に変身。しかし、花の名前はなかなか憶えられものではありません。
 少し汗を流しながら、やがて稜線に上がった。左は尾根末端部・鳥坂峠や北側の檜峯神社に通じている。我々は右折して山頂へ向かう。暫くは緩やかに登り、次第に急登に入いっていく。ここからが今日の山行のハイライト。屏風岩を懸ているだけあって、登山道も岩を縫っての急登が続く。時々極太のロープが上から垂れ下がっており、それを横目で見て手足のホールドを確認しながら登って行く。途中の展望を楽しみながら汗を流して行くと、急に狭い山頂へ飛び出した。「嵯峨」(高くけわしい山の意味)が転じて「釈迦」となったと聞いていたので、あまり宗教色はないと思っていたが何やら碑のようなものがあり、やはり信仰の山であるようだ。後で調べたところ、ここは檜峯神社の奥の院となっているそうだ。




 遮るものがないため展望はすこぶる気持ちが良い。しかしながら入梅期とあって空は曇り。クリアな眺めではない。南側に展開する御坂山塊の主稜線が高くて大きく、見応えがあった。左に黒岳、右に節刀ヶ岳や十二ヶ岳が、そしてもう一つの市川三珠にある釈迦ヶ岳(下釈迦)方面の山々が重なり合っていた。
 昼食後、参加者全員で集合写真を撮って下山にとりかかる。少々岩っぽい尾根を府駒山方面に下降して行く。時々長くなりがちなパーティーを待ちつつ休憩をとる。府駒山を過ぎ、やがて「どんべい峠(日向坂峠)」手前の分岐点に着いてここから右折し、車道へ下って行く。今回の山行にはもう一つの目的地がありました。地元の「すずらんの里」園地。車道を下って行くと左側に大きな駐車場があり、ここから整備された園地に入る。一週ほど時期が遅く、あまり期待してなかったが奥へ入ると足元や斜面に小さいスズランの花が残っていた。我々を待っていてくれたような気がした。これに気を良くしていると、待ち構えていたガイド氏の説明を聞くことになった。彼の話と我々の野草講師の話で耳を肥やしたところで下山することになった。
バスの便数が少ないため、上芦川のバス停で時間調整となったが、長閑な夕方の風景に気持ちも軽くなるようだった。17:10のバスで石和駅まで揺られて戻りました。溢れんばかりの春蝉の大合唱が心に残り、今もその余韻に浸っている。入梅期の山行らしい定例山行でした。
(記録文/石橋學 写真/河野悠二)





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