5月定例山行/茅ヶ岳


茅ヶ岳

茅ヶ岳山頂

   日時   2014年5月31日(土)
   場所   山梨県 茅ヶ岳・金ヶ岳「ニセ八ヶ岳とも呼ばれる、深田久弥終焉の山」
   コース  JR韮崎駅前8:30集合 バスにて出発8:51深田公園バス停前9:15〜9:30−女岩10:25−
          女岩のコル11:10−茅ヶ岳11:40〜12:30−槍石の石門12:50−金ヶ岳13:30〜13:50−
          痩せた岩稜終了地点(1420m)14:20−樹林帯(1370m地点)14:30−
          前山大明神林道茅ヶ岳・金ヶ岳登山道入口15:15−浅尾原茅ヶ岳登山道バス停16:08
          〜16:17−JR韮崎駅前16:57解散
   参加者  岡義雄、高砂寿一、東敦子、西谷可江、木谷嘉子、松川信子、長瀬秀史、大岐修、
          手島、SL河野悠二、CL小野勝昭  計11名
                     

 登山予定の山、茅ヶ岳はJR中央線で松本に向かい、甲府を過ぎると、右手に八ヶ岳に良く似た山並みが見えてくる。八ヶ岳と早飲み込みする人が多いことから“ニセ八ッ”とも呼ばれるのが茅ヶ岳である。
茅ヶ岳1703.5mと、その奥にある金ヶ岳1764mとが一体を成す、広大な裾野を持つ古い火山と言われ、登山口からの標高差約830m、歩行時間約5時間半を要する、200名山に数えられる山であり、深田久弥終焉の山としても知られている。
微風快晴、絶好の山日和、楽しい山登りを目指して、JR中央線、八王子始発松本行普通列車は早朝にも関わらず6両の車両は通学通勤客に時節がら大勢の登山客が加わって満員状態で定刻通り動き始めた。
やがて大月駅、甲府駅を過ぎる頃には、座席に座っている人影も疎らになり空席が目立ってきた。
列車は定刻に韮崎駅に着くと40〜50人の登山者が降り立ち、一斉に駅前のバス停留所に向かって行った。
無風快晴、陽射しの強い駅前には既に長瀬さんと彼の会社の山仲間、大岐さんと手島さんが我々を待っていた。
バス出発迄の20分間に今日の参加者全員を確認し、留守番役の長門委員に登山ルートと参加者数を連絡して深田公園に向かった。
25分程で着いた深田公園バス停留所には30台程の車が駐車している。
単独の登山者や5〜6人、8〜9人のパーティーが多々見受けられたが我々11名のパーティーは他に見当たらない。
他の登山者の迷惑にならない様、駐車場の一隅で登山前のミーティングを行なった。
@先ずメンバーの紹介を行い、長瀬さんの会社の山仲間、大岐さんと手島さんが行動を共にすること。
A当初の計画である千本桜登山口からルートを変更したのは、茅ヶ岳登山のメインコースとして使われている女沢コース登山口迄のバスの運行が始まり、駅よりのアプローチ費用が安くなった為。
B微風快晴の絶好の登山日和であるが午後から雷雨が予想される為、金ヶ岳下りの痩せた岩稜が雨で濡れる前に通過したい旨を伝え、全員の理解を頂いた。
そして、装備の点検と河野SLリードによる準備体操を行なって駐車場の北側の林道をゆっくりと歩き始めた。


緑の濃い九十九折れを行く

急登が続く


 200m程で、右手茅ヶ岳登山、左手深田公園の標識があり、我々は公園に寄らず、右手に折れ赤松林の古い林道を横切って、石でもって歩きずらい登山道を快調なペースで進み、小一時間程で女岩に着いた。
女岩は女沢コース唯一の水場であるそうだが、崩落の危険がある為、40m程手前に立入禁止のロープが張られていて水場に行くことは出来なかった。
立入禁止のロープから右手に直角に曲り込んで岩の露出した急斜面を九十九折に100m登った所で一本立てる。
汗を掻いた身体に沢から吹き上がって来る風が気持ち良い。
ここから更に100m程急斜面を登り切ると、大明神岳から北面に延びる尾根にある女沢のコルにでた。そして左に尾根通しに登ると10分足らずで深田久弥終焉の地に慰霊碑が立っていた。1971年3月21日午前11時?分死去と記してあった。
露岩の多い道を20分弱登ると茅ヶ岳山頂1703.5mに着いた。
河野SL達、先に登った人達は日射しの強い開けた山頂を避け、北側斜面の灌木の陰で昼食を摂っていた。全員が整った所で集合写真を撮り、12時30分出発を告げて各々木陰にて昼食を摂る。
茅ヶ岳山頂は30人程が座れる広さで360度展望が良く、南ア、八ヶ岳、奥秩父の山並みと甲府盆地は良く見えるが、富士山、奥多摩の山々は霞が掛っていて良く見えなかったのは残念であった。


金ヶ岳山頂にて

お疲れ様でした。山頂です。


 金ヶ岳へは北斜面の木の根と岩の露出した急な道を100m程注意しながら下り、小楢などの林の中の鞍部に着くと直に登り返して石門を潜り抜けると槍石と呼ばれる巨岩に出た。槍石の右脇を通り抜け左手の突き立つ岩の上に出る。日射しは強く熱い。此の当りから小野C.Lの足が攣り始めペースが落ちるので他のメンバーは先行をする。
茅ヶ岳と金ヶ岳を往復する登山者と山道を擦れ違いながら観音峠からの登山道を合せ、左にもうひと登りすると露石の金ヶ岳南峰に出た。その南峰を緩やかに下り、登り返すとコースの最高点金ヶ岳北峰1764mに着く。先行したメンバーは15分程遅れて着いた小野C.Lを待ちながら一本立てていた。
午後の2時近くになるが未だ天気は良く雷雨の気配を感じ取れない。この北峰の南面には甲斐駒ヶ岳、や鋸岳、鳳凰三山が顔前に見え、白峰三山は霞んで見えないが甲府盆地は良く見て取れる。
下山には南西に直角に続く尾根を麓の浅尾原目指して下る。10分程歩くと露石が数箇所ある痩せた尾根が300m続き、古いフィックスが張ってあるこのコースで一番嫌な所に出た。
幸い微風快晴、露石が乾いているので下るにも、持参した補助ロープや各自持参して頂いたスリングを使う事なく慎重に300m程の下りを25分掛けてゆっくりと下り切り、樹林帯に入るとガレ場を過ぎて傾斜が緩む赤松林の1370m地点で一本立てる。その後は、下りずくめに尾根筋を下り、やがて膝が笑い始める頃前山大明神林道の通る茅ヶ岳、金ヶ岳登山道入口の標識に着いた。
この林道を突切って明野ふれ合いの里を右手に見ながら、舗装された車道を左に折れ2km程暑い陽射しの中歩くと茅ヶ岳、金ヶ岳登山道入口のバス停留所に着いた。 バスを待つ間各自想い想いに休憩を取り、服装を整える。韮崎駅でバスを降り解散をするが、天候に恵まれた山行に皆、明るく楽しげな表情を浮かべていたのが印象的であった。留守役の長門委員に下山の連絡を入れ茅ヶ岳山行は全て終了した。
(記録/小野勝昭  写真/長瀬秀史)



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