定例山行 雁が腹摺山


雁が腹摺山

   日時  2012年9月29日(土)
   行先  大峠〜雁ヶ腹摺山〜黒岳
   コース JR大月駅8:25→(タクシー5台に分乗)→9:10大峠9:25→10:30雁ヶ腹摺山(1,874m)
         10:45→11:25大峠昼食12:00→13:40黒岳山頂(1987.5m,一等三角点補点)13:50→
         14:10白谷丸→14:50湯ノ沢峠避難小屋15:00→15:40湯ノ沢峠登山口→焼山沢真木林道
         →16:45やまと天目山温泉→(バス)→17:00JR甲斐大和駅
   参加者
    浦邉充、植木信久、飯島文夫、岡義雄、川村光子、佐久間マサエ、富澤克禮、西谷隆亘、
    西谷可江、松本好正、副島一義、石井秀典、石塚嘉一、大船武彦、北原周子、橋重之、
    橋郁子、松川信子  18名

山名を聞いただけで、頂に立ちたくなる。雁が腹を摺るさまを見たいものだ。山部赤人は富士の高嶺を「雨雲も い行きはばかり 飛ぶ鳥も 飛びも上らず」と表現した。それほどではないにしても、付け加えて旧五百円札のデザイインを撮影したところと聞けば、登ってみなければなるまい。
8時過ぎ、JR大月駅に18人が集合した。6月の上州武尊に続く、ことし2回目の山行委定例山行だ。大峠まではタクシーを利用する。30年前、大峠を越える林道真木小金沢線が開通したのを機に市が一般車もはいれるようにしたそうだ。駐車場もあり、周辺の山に簡単に登れるようになった。タクシー5台に分乗した。峠まで7,190円だった。
峠は涼しかった。右手の登山口から山道にはいる。笹の多いゆるやかな道だ。斜面にトリカブトが群生しているのに出合った。茎が弓なりに曲がっている。たくさんの花を茎につけ、上から順に咲き頭を下げている。群生は、大げさに言えば滝のようである。日本原産のヤマトリカブトというそうだ。ヨメナ、キオン、ウメバチソウ・・・。マルバダケブキは盛りをすぎていた。道はジグザグ変わり、木立、また小さな原っぱを抜けると頂上だった。

山頂からの富士山

ゆるやかな山道を登る


案内板があり昭和26年発行の旧五百円札の写真を紹介していた。昭和17年11月3日に埼玉県の国鉄職員名取久作が撮影したと分かっている。富士山には笠雲がかかっていた。
大峠に引き返し昼食とした。雁ヶ腹摺山までは標高差310m、距離1.5kmで登り65分、下り40分だった。12:00、こんどは、反対側の黒岳に登る。標高差427m、距離1.9km。ゆるやかな登り続いている。昼食のあとだけに連続した単調な登りはつらい。

黒岳山頂にて 第2班

大峠で昼食


グループにキノコ採りの名人がいた。片手にポリ袋をぶら下げ、キノコをほうり込んでいく。足元にスギゴケが広がり、そのなかに奇妙な形の山吹色が輝いているのを見つけた。カベンタケと教えてくれた。笠がなく、へらあるいは舌のような形をしている。食べられるという。あとで花弁茸と聞いて納得した。立ち枯れした木にあったのはヒラタケ。もっともポピュラーなキノコだそうだ。ポリ袋が大きくなった。登りのつらさをキノコで紛らわせているうちに稜線に出た。頂上は指呼の距離だった。

ツチスギダケ

カベンタケ


針葉樹に覆われている。コメツガ、シラビソ、トウヒなど。それらは総称して黒木と言われることがある。黒岳の山名の由来だ。一等三角点がある。13:50、南西に急坂を下ると、カエデの森に変わった。登り返すと白谷ノ丸。南に視界が広がった。明るい草地である。雨水に登山道が洗われ、深くえぐれて歩きにくい。左は大きく崩れ山肌をみせている。下り切ると湯の沢峠だ。右に曲がり、避難小屋の側を流れに沿ってさらに下る。水量が増え瀬音が大きくなり林道に出た。

ノコンギク

マユミ


やまと天目山温泉まで4.6km、1時間あまりの車道歩きを強いられた。温泉に着いたところへタイミングよくバスが来た。汗を流す予定を急遽変更して甲斐大和駅に向かった。(文/橋重之 写真/松本好正)

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