三支部合同懇親山行/雲取山


雲取山山頂

   日時  2012年4月14-15日(土・日)
   行先  雲取山
   コース <東京多摩支部>小袖集落→ブナ坂→雲取山山頂→雲取山荘(宿泊)
          雲取山山頂→ブナ坂→鴨沢
   参加者
    <東京多摩支部18人>
    飯島文夫、小川武、神崎忠男、小清水敏昌、小松原勝久、小山義雄、酒井省二、澤登均、
    副島一義、橋重之、竹中彰、田中清介、富澤克禮、長瀬秀史、西谷可江、西谷隆亘、
    宮崎紘一、山本憲一
    <埼玉17人>悳秀彦、大久保春美、川村利子、斉藤友護、柴山勝士、正田範満、冨樫信樹、
    中村直樹、南波克行、橋本久子、深井幾蔵、藤野欣也、野口勝志、松本廣二、松本敏夫、
    三角朗、宮川美知子
    <山梨8人>遠山若枝、北原孝造、清水日出勇、鈴木勝彦、丹澤良次、内藤順造、古屋寿孝、
    堀口丈夫  合計43名

雪のなか“三度日の正直”果たす/来年は東京多摩支部が担当
 うとうと、としていた。チャーターバスは朝7時、JR八王子駅前を出発、8時40分に奥多摩湖・深山橋交差点を通過した。目が覚めた。ダムは満々と水を蓄えていた。あとで分かったことだが、貯水率は85%で平年を大きく上回っている。
雨は降り続いていた。バスは小袖集落まで乗り入れた。予定では鳴沢のバス停から411号線をはずれて小袖乗越まではいることになっていたが、この日のリーダー/副島一義会員の指示でさらに先の小袖集落まで乗り入れた。歩程を1時間ほど短縮できたようだ。神社があった。羽黒神社だそうだ。9時10分登山開始。距離はかせげたものの、通常の登山道まで急峻な登りが待っていた。100mを一気に登る。つらい登りだった。登山道に出た。ここからほぼ真北のほうへ、七ツ石山に向かって、一直線に登る。

小袖集落からの登り

出発は雨の中

山梨支部から槇寄山で交流登山を誘われる
一昨年11月、山梨支部から槇寄山への交流登山を誘われた。東京多摩支部は、この年の2月に全国29番目の支部として発足、記念事業として東京都と山梨、埼玉県の分境嶺踏査を続けていた。槇寄山も分境嶺に位置する。一方で山梨支部は、山梨200名山を選定中でその候補のひとつとして槇寄山を調査することになっていた。交流登山は13日に実施した。山梨から古屋支部長ら12人、東京多摩からは竹中支部長ら9人が参加、頂上で甲州ワインを飲み交わした。「次は東京多摩がお誘いします」と言って別れた。
翌年2月、事務局長会議があった。全国30支部の事務局長が集まった。山本事務局長が埼玉支部に声を掛けた。冨樫事務局長の賛同を得て三支部合同登山の開催が決まった。9月3〜4日に予定した。ところが、台風が襲った。12号は四国・瀬戸内を串刺しにして日本海に抜けた。東日本も暴風雨に見舞われ、中止せざるを得なかった。11月19〜20日に延期したが、それも雨で延期となった。今回は“三度目の正直”だった。

三支部事務局長

埼玉支部大久保支部長

雲取山荘の暖かいもてなしに感激
 ブナ坂で昼食とした。その少し前から雨がみぞれに変わり、雪となった。風はなかった。雪景色に一変する。積もり出した。頂上を越えて雲取山荘へ急ぐのだが、北斜面は氷の上に新雪が積もって足を取られる。アイゼンの装着を余儀なくされる。三峰口からの埼玉グループは、斜面のトラバースが多く、さらに大変だったようだ。三支部全員が小屋にたどり着いたのは5時を過ぎていた。山小屋のもてなしがありがたかつた。ロビーのストーブがなによりもうれしかった。部屋にはこたつがあり、豆タンで暖めてあった。新井信太郎会員差し入れのビール・おでんで喉を潤し空腹をしのいだ。
夕食後、懇親会を開いた。大久保春美/埼玉支部長は「三支部がそろった」とほんとうにうれしそうだった。この4月、石橋支部長に代わって就任した。日本山岳会初めての女性支部長だろう、と参加者は大きな拍手で歓迎した。

竹中支部長他、東京多摩支部の面々

ストーブを囲んで会話が進む



東京多摩支部集合

雲取山荘前で全員集合

雲海に浮かぶ奥秩父、富士、八ヶ岳、南アルプス・・・
 翌日、雪は上がっていた。朝食5時、日の出は5時8分。新雪がほんのりと赤く染まり、東の空に三日月が輝いていた。雲海のうえに山々が浮かんでいる。出発7時。圧巻は頂上からの展望だ。見えるはずの山のすべてを見ることができた、と思った。目前に飛竜山など奥秩父の山々、富士山、八ヶ岳、浅間山、南アルプス・・・。富士は下山する尾根筋の右手にずっとあった。

富士山を真ん中に

雲取山山頂で東京多摩支部

 下りは速い。あえぎあえぎ登ってきたのがうそのよう。石尾根の木々は、まだ眠っていた。新雪がまばゆい。もう1か月もすれば芽を吹くだろう。小鳥が目前を横切った。ヤマガラらしい。カケスも鳴いた。芽吹きを促している。帰りは小袖乗越を過ぎて鴨沢のバス停まで下った。登山口に近づくとアブラチャンが咲き始めていた。さらに高度を下げると桜が満開だ。スミレが群生をつくっていた。奥多摩湖は陽光にきらきら輝いていた。奥多摩の春は、これから一気に駆け登っていく。(文/高橋重之、写真/澤登均)

眺めのよい尾根を下る

思わぬ春の雪に顔もほころぶ

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