「奥多摩山開き」に参加  ――大木戸稲荷で安全登山を祈願――


奥多摩山開き

 奥多摩の山開きに参加し安全登山を祈願した。守護札を頂いた。東京多摩支部のみんなが安全に楽しく素晴らしい山登りを続けられるように――と。
 「山開き」は4月1日、奥多摩観光協会が主催してJR奥多摩駅前の広場で行われた。広場は改札を出て左側。その奥に小さな神社がある。大木戸稲荷神社だ。山開きは、13回目だそうだ。4月第2週の日曜日に実行してきたが、ことしは4月1日が日曜だったので区切りがいいと、特別にこの日の開催となった。前夜祭を実施したこともあるが、参加者が限られてきて安全登山祈願式だけとなっている。


東京多摩支部参加者

  奥多摩山開き会場

青梅警察署山岳救助隊も参加
 前日の強風も収まり、やわらかな日差しが降りそそぐ好天に恵まれた。稲荷神社の前には60人近くが集まった。午前8時10分、太鼓が鳴った。奥多摩の山には事故が多い。亡くなった登山者の冥福を祈って黙祷、奥多摩観光協会の原島重樹副会長(山開き実行委員長)が「奥多摩の山に元気に登れるよう祈願したい」と開会宣言、河村文夫町長は「観光の町として多くの人を迎えている。なによりも安全であってほしい」と挨拶した。
杉村秀夫宮司が祝詞をあげた。宮司は奥氷川神社や川井の八雲神社など9つの神社の宮司を兼ねているという。稲荷神社は赤い鳥居でお馴染みだ。全国に3万2000社の稲荷神社があるといわれる。路地の小祠まで入れると膨大な数にのぼる。穀物・農業の神だが、いまは産業全般の神として信仰されている。今回は安全登山まで引き受けていただいた。
参列者が順次、玉串を奉納した。奥多摩町をはじめ奥多摩ビジターセンター、奥多摩消防署、青梅警察所、東京都山岳連盟、奥多摩山岳会などが参加し、日本山岳会東京多摩支部もホームページ「たま便り」で参加を呼びかけた。青梅警察山岳救助隊の金邦夫会員ら、いくつかの組織から参加した会員も含め、支部会員は計9人が参加した。

本仁田山山頂にて

頂戴した登山安全祈願御札

 山開き安全祈願式のあと、5人で本仁田山に登った。山行委が10月に平日山行を実施する予定なので、その下見を兼ねた。安寺沢〜山頂〜こぶたか山〜山の神〜鳩ノ巣駅をたどった。雲取山、三ツドッケなど分境嶺の山々が春の光を浴びて光っていた。安全登山のご利益はてきめんだった。軽い足取りで歩き通すことができた。(文・写真/高橋重之)

<山開き参加者> 
木村康雄、金邦夫(青梅警察署山岳救助隊)、菅原紀彦、副島一義(多摩川水源森林隊)、橋重之☆、橋郁子☆、竹内康雄、西谷隆亘☆、松本好正☆、山本憲一☆  (☆本仁田山に登ったグループ)


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