2018年5月 冒険家の大蔵喜福さんと行く「高尾山親子森育ハイキング」


高尾山山頂にて

高尾山山頂にて

   日時   2018年5月20日(日)晴れ
   集合   8時15分 高尾599ミュージアム 
   内容   8時30分〜50
          保護者の方 大蔵講師による親子登山に関する講座
          お子さん  木の名札作り、学芸員による館内説明
          9時00分   準備体操
          9時20分   高尾山ハイキング出発
                   登山コース  6号路→11時40分山頂(昼食)12時40分下山開始→
                  13時35分展望台→14時20分高尾599ミュージアム到着
          高尾599ミュージアム内で大蔵講師による講評と参加者の課題発表
   参加者  立石親子3名、横井親子2名、松本親子2名、大山親子2名、各務親子2名  計11名
   サポート 大蔵喜福、野口いづみ、長瀬秀史、西村智磨子、人見茂子、石川さとみ、黒木邦夫、
          内藤誠之郎、山内ひとみ、清水節美、澤登均、山本憲一、599ミュージアム鈴木解説員
          計13名
   記録   文/山本憲一  写真/長瀬秀史、澤登 均


 これまでの2回は、山の日記念事業として8月11日の山の日に近い日曜日に開催されていた高尾山親子森育ハイキングだが、今年は夏の暑さを避けるため春5月に第3回高尾山親子森育ハイキングとして企画・開催された。当日の天候が心配されたが、朝から晴れ上がり絶好のハイキング日和となった。参加申込は6家族14名であったが、当日キャンセルがあり5家族11名となり、子供たちは6歳から9歳までの男の子6名となった。
8時30分過ぎ全員集合し、保護者とお子さんに分かれてそれぞれ保護者の方は大蔵講師から親子登山で気を付けること、山に登ることは文化活動である、山で勉強することはモノを見る目をつくる、などの話を聞いた。一方、子供たちは、用意した木片に自分で紐を通し、家族全員の名前を書いて木の名札づくりに精をだした。
出発前に小さな画帳と色鉛筆が家族単位に配られ、大蔵講師から3つの課題が出された。
@ 鳥の鳴き声をいくつ聞いたか、数と鳴き声の描写をする。
A 最低3つ以上の虫や小動物の絵を描く。
B 植物を探す、赤い花は・白い花は・黄色い花は・青い花それぞれいくつ見つけた。花びらの形を描こう。


早速何か見つけましたかな

子供たちは木の名札づくりに一生懸命


 9時20分、599ミュージアムで冷たい水をコップ一杯それぞれが飲んで、予定より少し早く準備体操を済ませて出発した。この日の高尾山は天気に恵まれたことで、どこも多くの人で大混雑であった。比較的涼しい沢沿いの六号路も人が多く、観察しながら歩いていく我々は道を譲ることに気を遣いながらゆっくり登っていく。
子供たちは、まず沢筋の水たまりでオタマジャクシを発見。男の子たちは目線が低いので、虫を見つけるのがとてもうまいし、興味津々である。蛾の幼虫(ヒメコメツキ)、ムカデ、アサギマダラ、アワ虫の卵、カタツムリ、トンボ、テントウ虫など次々と見つけては鈴木説明員にこれはなにかと質問を浴びせる。木の上に咲くセッコクなどには全く興味を示さずもっぱら虫を探し、小動物を探しながらゆっくり山頂へ登っていった。

お母さんも花を見つけたようです。

袋に入れた虫自慢


 山頂は、大賑わいで山頂標識での記念撮影のために10分ほど並んで待たされた。展望台では富士山が頭は隠していたが裾野が良く見えていた。
昼食をどこでとるか、場所探しが始まったが、幸いにも山頂小屋下のテーブル席にスペースを見つけ全員がなんとか食事できる場所が確保できた。食事後は、8月の実施時とは大違いの混雑に子供たちがはぐれないよう気を遣いながら稲荷山コースに入った。
子供たちは相変わらず元気で虫を探しながら歩いていく。東屋の展望台では、この時期には珍しいスカイツリーもはっきり認識できる天候で都会の展望に満足していた。


子供たちはあちこちキョロキョロ

木陰で昼食タイム


 今回はバテル子も出ず、小さな虫をビニール袋に入れて中でぴょんぴょん跳ねるのを喜びながら歩いている子もいたが、高尾山では虫を取って持ち帰ってはいけないんだよと皆に言われ、しぶしぶ草むらに逃がしてあげていた。これも森育の成果かなと思った。
予定より少し早く下山となり、高尾599ミュージアムの2階会議室で大蔵講師の講評と子供たちの課題発表が行われた。大蔵講師がどんな花を見たと聞いた時には大きな反応はなかったが、どんな虫を見つけたと聞いた時には皆から一斉に手が上がり、声が上がった。今回は男の子ばっかりだったからやはり興味は虫に集中したようだ。とはいえ、中には画帳に黄色い甘草の花を綺麗に描いていた子もいて、結構いろいろと見たり聞いたり体験したことをまとめる力があるなと感心した。たった1日の森育学習体験ハイキングであったが、こういう風に山歩きを楽しんでいってもらえば、「自然に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」山の日記念イベントとしてはまずまずの成果があったかなと思う。



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