沢登り同好会  「冬季トレーニング第四回・『鹿岳』」報告


鹿岳

  日程  2018年4月22日(日)
  参加者 石橋學(L)中村哲也(SL)、長門彰(SL)、土井充、中村照代、西山さより、
        斎藤恵理子、中原三佐代、植草由利、石原和子、10名が参加。
  場所  「鹿岳」
  コース 高尾駅・芦花公園駅⇒南牧村鹿岳登山口駐車場9:35発⇒一ノ岳山頂11:45-12:15⇒
        二ノ岳山頂12:40頃-13:00頃⇒登山口駐車場14:30頃  終了後、4月例会開催
  報告  文/石橋

 今季シーズンオフトレーニングの最終回として、「西上州・鹿岳」で岩稜歩きを行った。群馬県西部、南牧村の入口にある標高1015m(二ノ岳)の鹿岳。小さな岩山の多いこの地にあっても得意な山容をした鹿岳はよく目立つ。 4月22日、2台の車に分乗した我々は9:30に南牧村鹿岳登山口近くの「道の駅」で終結した後、登山口駐車場に到着した。少し車道を遡り、廃屋前の道標に従って山道に入る。枯れて殆ど水が流れていない沢に沿って一ノ岳と二ノ岳のコル目指して登って行く。異常に気温が高く額から汗が流れて地面に落ちるほどだ。  大きな岩屋を過ぎて斜度は次第に増し、ぐんぐん高度が上がって行く。右側の木の間越しに一ノ岳が見えてきて、その岩壁の大きさに圧倒される。突然現れた山仕事か行者のような人とすれ違うと、やがて鎖が設置された最後の急登となりコルに飛び出した。そこには一ノ岳とニノ岳を結ぶ狭い尾根道が横たわっていた。




 まずは一ノ岳に登る。下りて来る人の通過を待って我々も梯子を昇り、露岩混じりの道を急登する。振り返るとアカヤシオツツジを前景にして二ノ岳が迫力ある姿でそびえている。コルから10分とかからずに着いた山頂には摩利支天の石碑が立ち、明るい展望が広がっていた。ちょうど時間も昼時だったので、周囲の山々を眺めながらここで昼食にした。  暑さでダメージを受けた体にエネルギーを補給してコルへ戻る。ここから両側が切れ落ちた細い尾根道を辿りニノ岳へ向かう。少し進むと古い自然木を使った梯子に行き当たる。これを登り切ると左に斜上する階段状の岩場を登るようになり、更に少しの急登をすると二ノ岳山頂に出た。ここには「図根」と彫られた地形図作成のための標石が埋められており、一ノ岳に勝る展望が広がっている。 標高の低い西上州の山並みの奥には妙義山、榛名山、浅間山、更には雪の残る八ヶ岳連峰が空に浮かんで見えた。そして、山頂の周囲にはアカヤシオツツジやミツバツツジ、ヤマツツジが交じり合って咲いてこの展望台を彩っている。  少し混みあってきたので下山に取り掛かる。ハシゴのところで11人パーティーを、コルの登山口への下降点手前で20人の大パーティーとすれ違った。以前は地味で訪れる人が少なくなかったのだが、最近では多くの人がツアー登山で登るらしい。  急傾斜でざれた路面の道を下降して行く。往路を淡々と下り続けて約1時間で登山口に下り着き、14時半には駐車場まで戻り着いた。  山行終了後、朝に集合した「道の駅」まで戻って例会を開き、今年度、次年度の山行・同好会の運営について協議した。1月からのシーズンオフトレーニングによって得られた歩き方や岩稜の登り方を、これから始まる沢シーズンに少しでも役立てて行けること期待して帰路についた。