沢登り同好会  「シーズンオフトレーニング・9名が参加した幕岩」報告


幕岩

  日程  2018年1月14日(日)
  参加者 石橋学(係)、植草由利、斎藤理恵子、中村哲也、中村照代、長門彰, 中原三佐代、
        西山さより、吉川三鈴 9名
  場所  「湯河原幕岩」
        東海道線・湯河原駅からバスorタクシー利用で幕山公園
  コース 9:30湯河原駅⇒10:00幕山公園⇒10:30トレーニング開始⇒15:40トレーニング終了⇒
        16:10発バス乗車⇒16:35湯河原駅
  報告  文/石橋 學

 沢登り同好会のシーズンオフトレーニング、今季第一回目が「湯河原幕岩」行われた。会員に周知してから実施まで2週間しかなかったので、参加者がいないのではないかと危ぶまれたが、ふたを開けてみると9名の参加となり、会員の熱意に計画立案者は非常に驚き感激した。報告者・石橋にとっては7年ぶりの湯河原幕岩。駅前風景から新しくなっており、月日の経過を感じた。タクシーの車中、ドライバーの話では合宿で利用していた「しとど庵」は5年前に廃業したとか、寂しい思いもあった。

 10時過ぎ、休憩舎前売店の人の話では、今日は既に50人くらいの人が入っているという。私達は「ガリバーの岩場」を目指して茅ヶ崎ロックのエリアに入る。だが、遊歩道を歩いて入ったため、入り口を見逃してしまった。涸れ沢に下りた所で偵察に登ってみたが、分からず。、引き返すと、そこが「シンデレラフェース」と「ガリバーの岩場」との間に上がる登路のあるところだった。記憶が全く当てにならず、参加者に迷惑をかけてしまった。
 中村(照)さんがシンデレラの基部まで登ってロープの順番を確保してくれ、先行パーテイが空くのを待つことにしたが、併せてすぐ下の岩場の順番を確保し、こちらの方が易しいのでここにトップロープをセットすることとした。石橋がロープを持って上へ登る。立木を支点にしてロープをセット。皆が支点設置を見学できないか検討するが、狭くて無理だと諦めた。




 岩場の基部に下りて順次登降開始。幕岩の岩質(凝灰岩)から、ホールドもスタンスも細かい。当初予定していた「沢靴」での登降は厳しいと判断してクライミングシューズでの登降とし、後で沢靴(フェルトやラバーソール)、アプローチシューズ、更にはスニーカーも試すことにした。
 岩に慣れない参加者は初め、「これは無理」「まさかこんな所とは・・・」等と驚いていた。
 皆、日和田山で岩に触る経験はしているので腰が引けることはないものの、岩質の違いから気持ちにゆとりを持てない。足元のスタンスを見る余裕がなく、ホールドを掴む手も伸び切る・・・等々。それでも初見でグレード「5.6」を登り切った。長門さんはフェルトソールの沢靴で苦戦しながらも完登。登攀開始が遅れたこともあるが、1巡して気が付くと既に12時に近い。それでも誰も休憩に入らず、暫時、行動食を摂りながらも登攀を続けた。




 一方、懸垂下降のトレーニングでは、近くの立木にロープをセットして長門さんが下降未経験だった中原さんに教え、その後、各自1回ずつ行った。岩ではラバーソール沢靴やアプローチシューズ、果てはスニーカーでの登攀を試してみる。更に、ルートを少し変えて登ってみる。加えてビレイの練習も各自2回ずつ行った。結果、ビレイもどうにか出来るようになった。会として技量が2段階ほど上がり、沢2級にも、又数人は3級の沢をやれそうな期待が持て、更には、トップを担えそうな人も出たように思う。1回目のトレーニングとしては大成功だった。
 熱中のあまり、参加者から延長を求める声が多く出て、当初予定していた終了時間を切り下げ、16:10のバス発車時刻に合わせることに変更。15:40頃には終了して撤収し、バスに乗って湯河原駅前に戻った。今朝、事前に目星をつけていた駅近くの居酒屋「にのみや」で反省会を行い、昼食もろくに取らないで練習し、精一杯頑張った自分への御褒美にと大いに飲み、山海の珍味に舌鼓を打つた。(全員で)小田原へ戻って小田急線に乗り、暫時解散となった。





 沢登りでは岩に慣れておくこと、ビレイを出来ることが沢登りを安全にかつ、楽しむために重要です。そのため、間を置かないでのトレーニングをするべきだと中村さんが講評した。まだシーズンオフが続くが、これからもガントレや岩稜歩きを計画実施したい。