安全対策委員研修 「遭難事故発生時の対応シミュレーション研修会」報告

−安全対策委員会−


 支部会員が安全登山実施のために「安全登山対策規程」及び「遭難対策要領」の規定が制定された。この規定に基づき、支部会員が万一遭難事故に遭遇した際の救助、捜索活動の対応方法シミュレーション研修会(机上研修)を、次のように「現地対応方法」と「遭難対策本部対応方法」の2つに分けて実施した。

1 事故発生時の現地対応方法シミュレーション研修会
(1) 実施日等 2019年12月2日(月)18時30分〜20時40分、立川市女性総合センター第2学習室
(2) 出席者 34名(石川、石橋、今井秀、内村、岡、小河、鬼村、小野、河野、齋藤、佐古、杉崎、副島、竹中、富永、内藤、中村正、中村美、中村哲、人見、松田、三尾、村岡、柳田、山内、清水義、清水茂、中原、高砂、宮崎、野口、北島、佐藤、石井)
(3) 研修実施内容
@ 遭難対策本部設置の説明
遭対本部は、事故発生時に必要に応じ支部長が設置指示。組織は、本部長、副本部長、常任本部員と本部員(各委員会等指名者)で構成。遭難事故の救助、捜索活動に関する業務を一括して処理する。
A 事故発生時の現地対応方法シミュレーションの実施
イ  事故事例(支部山行、メンバー1名登山道下転落、下腿骨折疑い、自力歩行困難)を基に、出席者が席順番にリーダー、サブリーダー、留守番担当者等となり、安全対策委員長、支部長とで事故発生から救助要請、病院搬送等までの救助活動手順をシミュレーション実施した。
ロ 救助活動手順は、先ずは現地リーダーの事故者負傷状態調査と山岳救助隊へ救助要請、そして留守番担当者、安全対策委員長、支部長への連絡方法をシミュレーション実施した。
今回の研修会は、救助活動手順と現地リーダー、安全対策委員長、支部長等との連絡網を知って貰うことが目的であり、シミュレーション実施より多くの支部会員にその内容が周知できたものと思っている。

2 事故発生時の遭難対策本部対応方法シミュレーション研修会
(1) 実施日等 2019年12月20日(金)18時30分〜20時15分、立川市女性総合センター第3学習室
(2) 出席者 遭対本部員20名(青木、石橋、植草、鬼村、小野、河野、齋藤、清水茂、清水義、富永、内藤、中村敦、中村美、村岡、宮崎、山本、高橋清、北島、佐藤、石井)
(3) 研修実施内容
@ 安全登山対策関連規程の概要説明
11月制定した「安全登山対策規程」、「遭難対策要領」等の概要説明を行った。
A 事故発生時の遭難対策本部対応方法シミュレーションの実施
イ シミュレーションは、2つの事故事例を基に実施した。事故事例1は、前回の現地対応シミュレーション研修と同名内容で復習を兼ねて実施した。今回の研修は、事故事例2(個人山行、酉谷山登山、下山なし)を主に実施し、遭対本部の立上げ、救助・捜索活動内容のシミュレーションを行った。
ロ 救助・捜索活動は、家族からの下山なし連絡で始まり、安全対策委員長は支部長へ連絡、遭対本部を立上げる。遭対本部メンバー集合、捜索活動方針を決定、担当業務をメンバー配分し、遭対本部が始動する。現地対策本部を設け、山岳救助隊の捜索情報収集、支部捜索隊派遣計画などを行う。山岳救助隊の捜索活動により「無事救出」と「遭難死発見」の場面を想定した対応シミュレーションも行う。「支部捜索隊派遣」は、山岳救助隊の承諾が必要条件と考え、承諾を得た際の支部捜索隊の結成、捜索活動方法等のシミュレーションも行った。今回の研修は、遭対本部の業務実施方法の説明が主になったが、支部の遭難事故に対する危機管理対策内容を理解して頂けたものと思っている。
(記、安全対策委員会石井秀典)